2011 Fiscal Year Annual Research Report
介護福祉士の職場定着を促進する要因に関する研究―ライフコースの観点から―
Project/Area Number |
21530647
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Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
森本 寛訓 川崎医療短期大学, 一般教養, 講師 (40351960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 勇人 川崎医療短期大学, 医療保育科, 教授 (50341144)
藤原 芳朗 川崎医療短期大学, 医療介護福祉科, 教授 (70342293)
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Keywords | 介護福祉士 / 職場定着 / ライフコース |
Research Abstract |
本研究の目的は,介護福祉士の職場定着を促進する要因をライフコース場面(「養成教育課程(学生生活)場面」,「職業生活場面」,「私的生活場面」)における出来事(エピソード)から探索し,かつ,職場定着とその促進要因との関係性をライフコースの流れに沿って分析して,介護福祉士の職場定着を促す方策を提案することである。 平成23年度の主目的は平成22年度までに得られた研究成果について現職の介護福祉士にインタビューを行い,その生態学的妥当性を検証すること,つまり得られた研究成果が介護福祉士のライフコースの実際に適合しているかを確認することであった。そこで2011年10月から12月にかけて2カ所の特別養護老人ホームに勤務する介護福祉士33人に約30分間の半構造化面接を実施した。インタビュー内容はICレコーダーで録音し,のちにテキスト化して分析した。 平成22年度までに介護福祉士の職場定着促進要因として挙げられたエピソードには,養成施設期間では「介護福祉士としての態勢(学生,私的生活場面)」と「友人からのソーシャル・サポート(私的生活場面)」にまつわるエピソードが,また,介護福祉士として勤務し始めた以降では「介護職としての就職(職業生活場面)」,「資格取得(職業生活場面)」,「職員間の関係(職業生活場面)」,「職場環境(職業生活場面)」,「利用者およびその家族との関係(職業生活場面)」そして「友人との関係(私的生活)」にまつわるエピソードがあったが,これらのエピソードの多くが今回の面接でも介護福祉士の職場定着促進要因として確認することができた。よって平成22年度までに明らかになった研究成果の生態学的妥当性は,ほぼ認められたといえる。 今回の面接で得られたテキストデータは今後も分析を重ね,本研究の成果の応用可能性について考察を深めたい。
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