2009 Fiscal Year Annual Research Report
老年期の社会的非適応に関する基礎的研究-引退期の不安定就労・逃避・犯罪の実相-
Project/Area Number |
21530660
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
細江 達郎 Iwate Prefectural University, 社会福祉学部, 教授 (70004059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 嘉夫 公立大学法人岩手県立大学, 社会福祉学部, 教授 (20073033)
青木 慎一郎 公立大学法人岩手県立大学, 社会福祉学部, 教授 (60305282)
小野澤 章子 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (30291850)
糸田 尚史 名寄市立大学, 短期大学部・児童学科, 准教授 (90352484)
細越 久美子 公立大学法人岩手県立大学, 社会福祉学部, 講師 (90311894)
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Keywords | 社会系心理学 / 老年期 / 社会的非適応 / 職業的社会化 / 高齢者犯罪 |
Research Abstract |
本研究はi)下北半島出身者を対象とした縦断的調査(老年期における社会的適応・非適応)と、ii)岩手県での高齢者犯罪の要因に関する調査を行うことで、社会的非適応の様態を総合的に分析し、その類型化を試みると共に、今後予想される老年層の同種問題への対策等の基礎的枠組みを提供するものである。 昨年度、i)に関しては、これまで実施してきた追跡調査対象者のうち所在不明となっている178名の所在の確認作業を行った。確認作業は対象者出身地を訪問し、主要なインフォーマントへの聞き取り調査を行うことなどによって行った。それによりおよそ半数の行方不明者の所在が判明した。聞き取り調査によると、この所在不明となっていた対象者の中には、本研究の目的である老年期適応に関して、問題を抱えている者も多いとみられる。このことにより今年度以降、研究目的に即した対象者への面接調査等を随時実施していくことが可能となった。 ii)に関しては、岩手県各地で行われている犯罪防止活動に取り組んでいる方々にお会いするなどし、基礎資料の収集や、インフォーマントの開拓を行った。本県では、増加する高齢者万引き等に対する取り組みが昨年から各地で始まっており、その取り組みに我々も加わることで関係者とのつながりを作ることができた。また同時に、高齢者犯罪対策に取り組んでいる、警察等関係機関とも連携も取れる状態となった。今年度以降は、収集した資料からの分析や、高齢者犯罪対策に取り組む個人、団体への面接調査などを随時実施していく予定である。
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Research Products
(6 results)