2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530688
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
小椋 たみ子 帝塚山大学, 現代生活学部, 教授 (60031720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綿巻 徹 長崎大学, 教育学部, 教授 (70142172)
稲葉 太一 神戸大学, 人間環境学研究科, 准教授 (80176403)
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Keywords | 言語発達 / 個人差 / 共同注意 / カテゴリ化 / JCDIs / 等分散変曲点可変モデル |
Research Abstract |
1. 言語発達の個人差を考慮したモデルを日本語版JCDIsの標準化データから検討した。各%Rankの推定回帰直線の折れ点は、同一ではなく、各%Rank回帰直線ごとに可変することを許されているという「等分散変曲点可変モデル」を提案し、その問題点を検討し、アルゴリズムを完成させ、そのプログラムの作成を行った。 2. JCDIsの語彙理解の妥当性の検討を1歳5ヶ月-1歳6ヶ月28日の23名の女児、35名の男児に選好注視法(IPL)により行った。子どもが理解していると親が報告した語は聴取後が聴取前よりも有意に注視率が増加した。一方、親が理解していないと報告した語は聴取前と聴取後に注視率に有意な差はなかった。親の報告と選好注視での理解は一致していた。JCDIsの親の評価での語彙理解は選好注視法により妥当性が保証された。 3. 母子の共同注視成立時と非成立時の母親の言語・非言語行動を9,12ヶ月各15名から明らかにした。共同注意未成立時では母親は事物を子どもの前に提示し、呼びかけの発話で子どもの注意喚起を行った。共同注意成立時には母親は玩具の手渡し、例示の身振りや母親自身の感想の発話が有意に高かった。今後、追跡検査により共同注意、母親の発話とその後の語彙発達の関係を明らかにしていく予定である。 4. 反復タッチング法による基礎、上位カテゴリ化能力と語彙発達の関係を9,12,18ヶ月児99名から明らかにした。動物カテゴリ語表出と上位カテゴリMRL、「くるま」と基礎カテゴリMRLとの有意な相関、車MSLと乗り物カテゴリ語理解、「くるま」との有意な相関、動物MSLと動物カテゴリ語表出、「いぬ」、「わんわん」、総表出語数との有意な相関があった。
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Research Products
(3 results)