2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530696
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
庭野 賀津子 Tohoku Fukushi University, 総合福祉学部, 准教授 (30458202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 久美子 玉川大学, リベラルアーツ学部, 教授 (60154043)
梶川 祥世 玉川大学, リベラルアーツ学部, 助教 (70384724)
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Keywords | 言語発達 / 発話交代 / 母子相互作用 / 発話分析 / 音響分析 / コミュニケーション発達 / 対乳児音声 / 発話カテゴリー |
Research Abstract |
円滑な会話のためには発話交代におけるタイミングの調整が必要である。この発話タイミングを乳幼児は何を手がかりにして認識し、自らの発声・発話を調整できるようになるのか。この問題については国内外のいずれの言語圏においてもまだ明らかにされていない。そこで本研究では、母親とその乳幼児を対象とした縦断調査により、発話交替の形成過程を明らかにすることを目的とする。方法は、玉川大学脳科学研究所赤ちゃんラボにて、東京近郊に住む母子20組を対象とし、乳児が前言語期にある6カ月齢から、二語文期である18カ月齢までの間、母親との音声相互作用を縦断的に記録して、乳幼児の言語獲得過程において発話交代のタイミングがどのように形成されていくのかを音響分析、発話分析及び行動分析により、多角的に分析する。初年度である平成21年度は、まず、生後6カ月齢~36カ月齢の乳幼児とその母親を対象に横断的なパイロットスタディを実施し、各月齢の母子相互作用場面における発話内容の傾向及び研究手法の妥当性を検討した。そして、それらをもとに生後6カ月の母子20数組をリクルートし、縦断調査を開始した。本研究において予想される結果として、乳幼児が母子相互作用において発話交代をする際に、母親の発話内容や、音声言語に含まれる非言語情報、その他の非言語情報等を手がかりとしていることが検証されると考えられる。それらの乳幼児の発話交代の獲得過程について、言語発達の変化が顕著な0~2歳の乳幼児を縦断的に調査することにより新たな知見が得られることが期待される。
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