2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530697
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Research Institution | Miyagi Gakuin Women's University |
Principal Investigator |
足立 智昭 Miyagi Gakuin Women's University, 学芸学部, 教授 (30184188)
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Keywords | 発達障害 / 家族環境 / 学習環境 / エキスパートシステム / アセスメント |
Research Abstract |
1. 目的:特別支援教育の対象となる小学生の家庭環境、クラスの学習環境の適切性をアセスメントする質問紙を作成することを目的とする。 2. 方法:(1)対象:特別支援教育の対象となる小学生53名。内訳は、1年生10名、2年生12名、3年生13名、4年生7名、5年生7名、6年生4名。 (2)質問紙:a)家庭環境尺度:保護者の育児の適切さ、保護者の精神的問題、ソーシャルサポートなどをアセスメントする。「保護者は、対象児童の健康管理に気を配っていますか」、「保護者は、学校から配布されるプリントなどに、目を通しているようですか」、「保護者の対象児童の接し方に、温かみを感じますか」などの15項目から構成された。b)学習環境尺度:教師による教示の明確さや統制、生徒間の親しさなどをアセスメントする。「クラスの子どもたちは、それぞれの授業時間の目標を明確に理解している」、「クラスの子どもたちは、教師が与える指示を明確に理解している」、「配慮が必要な子どもは、クラスの教師を信頼し、親しみを感じている」などの17項目から構成された。c)クラス適応尺度:対象児のクラス適応をアセスメントする。「教師の話を、集中して聞いている」、「与えられた課題に、集中して取り組む」、「グループ活動に、積極的に参加する」などの10項目から構成された。 3. 結果と考察:クラス適応尺度と家庭環境尺度、およびクラス適応尺度と学習環境尺度との相関は、それぞれ.349(p.<025)、611(p.<001)であった。また、家庭環境尺度と学習環境尺度の相関(.265)には有意差は得られなかった。したがって、本研究において作成した家庭環境尺度、学習環境尺度は、対象児のクラス適応を予測する上で有効なツールとなると判断された。
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