2009 Fiscal Year Annual Research Report
認知的/社会的文脈を統合した教授方略の開発:科学的リテラシーと動機づけの促進
Project/Area Number |
21530704
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Research Institution | Kamakura Women's University |
Principal Investigator |
高垣 マユミ Kamakura Women's University, 児童学部, 教授 (50350567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 誠 埼玉大学, 教育学部, 教授 (30292634)
中西 良文 三重大学, 教育学部, 准教授 (70351228)
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Keywords | 教授方略の開発 / 認知的文脈 / 社会的文脈 / 動機づけ / 科学的リテラシー / 協同的探求学習 / 概念変容 / カリキュラムの構築 |
Research Abstract |
今年度は、まず、認知的/社会的文脈を統合した教授方略の開発に関して、理論構築を行った。具体的には、認知的文脈の側面からは、学習者が、理解し、深い思考を生み出すための教授法を検討するとともに、学習者が自らの思考を可視化しながら、思考の認識・修正を促すための認知的ツール等について検討を行った。社会的文脈の側面からは、授業における対話・議論・問題解決などの協同的探求学習を通して、科学的概念の獲得や先行概念の変容を促すための学習環境の足場かけについて検討を行った。 また、今年度は、動機づけを促進する要因の開発・分析の開発に関しても、理論構築を行った。科学的協同探求学習場面における、仲間同士のピア・ラーニングやピア・モデリングの効果、個人内におけるメタ認知や自己効力感に働きかける要因等の先行研究の知見を検討した。その上で、動機づけの変化を測定する質問紙項目の作成、及び学習のプロセスにおける動機づけの動的な様相を捉える方法等について検討を行った。 これらの理論的基盤を構築した上で、小・中学校の教員とプロジェクトを組み、新学習指導要領における小・中学校理科の新たな4つの概念となる「エネルギー・粒子・生命・地球」に基づく、学習内容の特徴を踏まえた、理科教育のカリキュラムを検討した。さらに、考案したカリキュラムに関して研究者と実践者が協同で検討を行い、次年度の実証的授業の実施に向けて準備に着手した。
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Research Products
(25 results)