2012 Fiscal Year Annual Research Report
親密な友人により形成された排他的な仲間集団が、学校不適応感に及ぼす影響
Project/Area Number |
21530707
|
Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
三島 浩路 中部大学, 現代教育学部, 教授 (90454371)
|
Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 学級集団 / 適応 / コミュニケーションスキル |
Research Abstract |
中学生を対象とした研究から,生徒の仲間集団に対する指向性(固定的な集団指向)が学級雰囲気に影響を与え,学級雰囲気が仲間集団に対する指向性(独占的な親密関係指向)に影響を与えるという循環的な関連が女子生徒についてのみみられた。そこで,こうした関連を含め,仲間集団に対する指向性や学級雰囲気が,児童・生徒の学級適応感に及ぼす影響について,先行研究をもとにしてモデルを作成し,小学校高学年児童と高校生を対象にした調査を行って検証した。 はじめに,小学5・6年生約1,400名を対象に,仲間集団に対する指向性と,仲間関係に関連する学級雰囲気,および仲間関係の良好さや学級適応感に関する調査を行って収集したデータを分析した結果,以下のような結果が女子に関してのみ得られた。「固定的な集団指向」の強まりが離散的な学級雰囲気を強め,離散的な学級雰囲気の強まりが「独占的な親密関係指向」を強め,「独占的な親密関係指向」の強まりが「固定的な集団指向」を強めるという循環的な過程の存在が示唆された。さらに,「独占的な親密関係指向」が,学級適応感を低下させることも示唆された。 つぎに,高校生約1,500名を対象に,仲間集団に対する指向性と,仲間関係に関連する学級雰囲気,および仲間関係の良好さや学級適応感に関する調査を行って収集したデータを分析した結果,離散的な学級雰囲気の強まりが,開放的・親和的な学級雰囲気を損なわせ,仲間関係の良好さや学級適応感を低下させることが示唆された。さらに,「固定的な集団指向」の強まりが離散的な学級雰囲気を強め,離散的な学級雰囲気の強まりが「独占的な親密関係指向」を強め,「独占的な親密関係指向」の強まりが「固定的な集団指向」を強めるという循環的な過程の存在が,女子生徒に関してのみ示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|