2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530712
|
Research Institution | Tsurumi Junior College |
Principal Investigator |
斎藤 晃 鶴見大学, 短期大学部・保育科, 准教授 (10225691)
|
Keywords | 脳機能 / アタッチメントD群 |
Research Abstract |
平成22年度は該当協力者中,15歳児14名の協力を得て心拍,脳波,ERP,WISC-IIIの測定を施行した。また,該当協力者中12歳児2名の協力を得て心拍,脳波,ERP,K-ABCの測定を施行した。脳波は前頭部に非対称性を明瞭に示す児が存在し,ERPにおいてP300を明瞭に示す児が存在した。 第2,第3コホートに関して,新生児期NBAS,1歳時点のアタッチメント・パターン,及び5歳時点のK-ABC検査結果間における関連性を分析した。その結果,非D群児と比較して,D群児は新生児期NBAS範囲クラスターにおいて有意な高得点を示した。範囲クラスターは児の泣きやすさに依存するので,本結果はD群児が泣きやすいことを意味する。D群児の泣きやすさは母子相互交渉,及びその後の発達に対して影響を与える可能性が考えられる。 また,非D群児と比較して,D群児はK-ABCの習得度尺度において有意な低得点を示した。K-ABCの習得度尺度は教育機関や家庭内の環境において学習される領域を反映する。非D群児と比較して,D群児は環境との相互交渉が貧しくなり,結果として学習する機会を減ずることが示唆された。 次年度以降,さらに症例数が増えた段階でNBASを代表とする新生児期データと児童期における心拍,脳波非対称性,ERP,K-ABC,及びWISC-IIIの結果との関連性を検討する予定である。
|
Research Products
(1 results)