2012 Fiscal Year Annual Research Report
パチンコ遊技への病的な嗜癖を示す成人に対する集団認知行動療法の効果検討
Project/Area Number |
21530719
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
神村 栄一 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (80233948)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / 嗜癖 / パチンコ / 病的賭博 / 集団療法 / 成人 |
Research Abstract |
平成24年度は、平成23年度までに発展させてきた、パチンコ・パチスロについてのギャンブル依存解消プログラムに一部改良を加え、新たな参加希望対象(研究協力者)を対象に、集団および個別で介入研究を行った。 手続きは以下の通りである。①倫理面で配慮した手続により、ギャンブルの問題について改善の意志のある参加協力者を募った、②申し出があった方に対し抑うつ傾向検査、パチンコ依存の状況、生活状況などについての事前アセスメントを行った、③計5セッションにわたる集団認知行動療法介入を実施した(平成24年度中は1グループ)。介入の内容は、参加者相互に対する自己紹介、担当者とプログラム、参加ルールの紹介、ギャンブルの依存についておよび認知行動療法についての心理教育、心理教育を受けての感想の話し合い、参加者における随伴性(引き金、結果)と認知(言い訳)の振り返り、刺激性制御の工夫、手がかりエクスポージャーの実施、セルフモニタリングの紹介、再発防止のロールプレイ、などから構成された。④プログラム終了後も、電子メールを用いて、追跡調査を行った。⑤集団療法に参加できなかった3名に、上記ほぼ同じ内容からなる個別介入を行った。 その結果、4名の集団療法参加者は、2名が6ヶ月以上、「一度も遊技に興じていない」状態を継続し、他の2名が、数回の失敗(遊技に興じてしまった)を経験したが、顕著に頻度、遣う金額が減少し、「継続して止めることができるよう動機を維持できている」状態にあることが明かとなった。これらの成果の違いの背景には、家族からの支援の受けやすさがかかわっていることも示唆された。個別介入では、3名のうち1名から成果を得る前の中断があったが他の2名は、6ヶ月以上の停止が認められた。 平成21年度からの継続した研究成果を、国内学会で発表した。現在、4年間の研究成果の報告を完成させる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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