2011 Fiscal Year Annual Research Report
臨床心理学的援助におけるアセスメント・スキルに関する研究
Project/Area Number |
21530724
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森田 美弥子 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (80210178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 雅子 名古屋大学, 発達心理精神科学教育研究センター, 准教授 (20467260)
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Keywords | 臨床心理学 / アセスメント / 心理検査 / 心理臨床家の養成教育 |
Research Abstract |
本研究は、心理検査を用いたアセスメント(臨床心理査定)の結果として得られた所見をクライエントやその関係者にどのようにフィドバックするか、的確なフィードバックをするにはどのようなアセスメント・スキルが必要とされるのか、を明らかにすることを目的としている。 今年度は描画および質問紙を用いて対象者の特徴をとらえる手法について、多様な題材により検討し、成果を発表した。これらについては今後も研究継続していく予定である。本科研は、最終年度にあたることから、報告書を作成し、フィードバックに関する文献検討、養成教育(授業、卒後研修)のモデル提示、アセスメント所見作成における初学者の特徴などの知見をまとめた。初学者の場合、心理検査記録から被検査者の特徴として重要な点に注目し、それにもとづいて人物像をイメージアップすることは適切にできるが、所見レポートをまとめる際に、目立った特徴に影響されやすいため全体を過不足なく把握するのが困難であること、より客観性の高い指標にもとづく結果と印象レベルの解釈とが混在していまうこと、総じて検査結果(回答、反応、指標など)とその意味するところ(解釈、現実行動との結びつき)の連関が十分に意識されていないことが問題として見られた。本報告書は次年度からの査定実習授業の中で副読本として活用することにより、フィードバック・スキルの向上に役立てていく予定である。
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Research Products
(8 results)