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2009 Fiscal Year Annual Research Report

心理療法・心理カウンセリングにおける負の効果に関する研究

Research Project

Project/Area Number 21530727
Research InstitutionHyogo University of Teacher Education

Principal Investigator

遠藤 裕乃  Hyogo University of Teacher Education, 学校教育研究科, 准教授 (60332764)

Keywords心理面接過程 / 負の効果
Research Abstract

本研究の目的は、臨床心理士ならびに臨床心理養成指定大学院在学中の訓練生を対象とした質問紙調査ならびにインタビュー調査により、本邦における心理療法・心理カウンセリングにおける負の効果(negative effects;Mays&Franks,1985など)の実態とその対処法を明らかにすることにある。
平成21年度は予備調査を行ったところ、(1)流派の違いによって負の効果の認識に差異があるという問題、(2)本調査の項目に関する方法論的な問題、が明確化された。予備調査は、臨床経験8年~10年の中堅臨床心理士を対象とした臨界事象法に基づく詳細なインタビュー調査と、同じく中堅臨床心理士を対象としたインターネットによる質問紙調査であった。(1)は、なかでも、エビデンスを重視する認知行動療法と、心的現実を重視する精神分析的アプローチとの違いが際立っていた。両者は、面接開始時における負の効果(副作用)の説明内容についても違いがあった。(2)は、負の効果に関して事例担当者本人に回顧的に報告させる方法論上の問題である。負の効果は(1)心理療法・心理カウンセリングの経過にともなう必然的なもの(面接者にとって予測可能なもの)と、(2)面接者側の誤った対応(多くの場合、無自覚に行ってしまった対応)によるもの、に二分される。予備調査で報告されたのは、圧倒的に(1)に偏っていた。質問項目の構成を根本的に見直し、(1)・(2)ともバランスよく聴取できる質問項目を再検討する必要がある。
こうした結果を踏まえ、当初予定していた訓練生対象の質問紙調査(負の効果に関する知識と自己効力感について回答を求める)についても、大幅変更を加えることとする。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks] 訳書の解説ではあるが、学術論文3本分に相当する論考において、心理療法関係が引き起こす負の効果の問題について触れた。遠藤裕乃(2009)解説 誠実さの試金石-リッヒェベッヒャー氏の「ザビーナ・シュピールライン研究」から何を読み取るか-. In:ザビーネ・リッヒェベッヒャー著, 田中ひかる訳:ザビーナ・シュピールラインの悲劇. 岩波書店;pp.347-387

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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