2009 Fiscal Year Annual Research Report
抑うつ気分からの回復に影響を及ぼす気晴らし的活動に関する研究
Project/Area Number |
21530739
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
友田 貴子 Saitama Institute of Technology, 人間社会学部・心理学科, 准教授 (00398538)
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Keywords | 抑うつ気分 / 立ち直り / 気晴らし的活動 / 身体的活動 / 脳波 |
Research Abstract |
本研究の目的は、気晴らし的活動が抑うつ気分からの立ち直りや気分の変化にどのような影響を与えるのかを実験的に検討することである。今回は研究1として、気晴らし活動が抑うつ気分を感じているときにだけ有効であるのか(緩衝効果)、抑うつ気分を感じていないときにも気分の向上に効果的であるのか(直接効果)を明らかにすることとした。また先行研究では、トレッドミルでのランニング、用紙と鉛筆を使っての計算という気晴らし行動を採用していたが、今回はテレビゲームを用い、ソフトウェアを入れ替えることで「身体的活動」と「非身体的活動」および統制群の3群を設定し、それらの活動の気分への影響を解明することにした(研究2)。研究1、研究2とも、気分の変化について、生理的指標として脳波の測定を行い、抑うつ気分からの回復過程のメカニズムを明らかにしたいと考えた。 【研究1】 気晴らし的活動の効果について一緩衝効果と直接効果に関する検討- 平成22年度に、気晴らし・身体的活動群、気晴らし-非身体的活動群および統制群を設定し、映画の一部を視聴することで抑うつ気分を喚起した場合と抑うつ気分を喚起しない場合、それぞれの群で気分の変化にどのような影響を及ぼすかについて実験を行う予定である。その際、生理的指標として脳波の測定を行う。脳波の測定には、「感性スペクトル解析システム」(脳機能研究所社製)を使用する。平成21年度は上記解析システムの整備を行った。 【研究2】 抑うつ気分からの回復に影響を及ぼすテレビゲームの効果 テレビゲーム「Wii」(任天堂社製)を使用し実験を行うが、身体的活動および非身体的活動の実験条件において、いかなるゲームソフトを採用するかを検討し、使用するソフトを決定した。また、研究2でも脳波の測定を行うので、研究1で使用する「感性スペクトル解析システム」の使用について準備を進めた。
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