2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530741
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
横山 恭子 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (20247414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛鳥井 望 東京都医学総合研究所, 副所長 (30250210)
齋藤 梓 上智大学, 総合人間科学部, 特別研究員 (60612108)
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Keywords | 心理療法 / PTSD(心的外傷性ストレス障害) / トラウマ(心的外傷) / 長時間曝露法(PE療法) / 認知行動療法 / 治療者の養成 / 指導者(スーパーヴァイザー)の養成 |
Research Abstract |
平成23年度の研究成果としては、以下の8点が挙げられる。 1.研究分担者及び研究協力者が、3日間にわたる長時間曝露法(PE療法)のワークショップ講師を行った。 2.上智大学臨床心理相談室にてPTSDのクライエントに対しPE療法を実施し、データの蓄積を継続した。 3.研究分担者及び研究協力者によるPE療法のスーパーヴィジョンを実施した。 4.研究分担者及び研究協力者による、PE療法ワークショップ受講修了者向けのスモールグループの勉強会を継続開催した。(年8回) 5.海外の研究者を招いてPE療法のアドバンストセミナーを開催した。 6.PE療法実践マニュアルを作成した。 7.論文等を通してPE療法の有効性と現場での使用及び治療者育成について周知に努めた。 8.研究分担者が児童思春期向けのPE療法をアメリカのニュージャージー及びピッツバーグで学び、それをPE療法ワークショップ受講修了者に伝え、より広い対象にPE療法を適用できるようにした。 本研究の目的は、PE療法を実施できる専門家及び指導者を育成するシステムの構築にある。本研究成果の意義としては、第一に、ワークショップの開催、PE療法事例の担当、スーパーヴィジョンの実施、スモールグループの開催、アドバンストセミナーの開催という、PE療法を実施可能な専門家を育成するシステムを構築し試行したことが挙げられる。なおスーパーヴィジョンは、治療者の育成のみならず、指導者がより上位の指導者からスーパーヴァイズ(指導)の内容を監督されることで、指導者を育成するシステムも兼ねている。研究成果の第二の意義としては、ワークショップ等で参加者から出された質問をPE療法実践マニュアルという形でまとめることで、よりPE療法を施行しやすくしたことにある。PE療法の治療者育成は我が国のPTSD治療における急務であり、その育成システムを構築したことはPTSD治療の発展に寄与するものである。
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Research Products
(7 results)