2009 Fiscal Year Annual Research Report
児童福祉施設における被虐待児の心理的援助に関する研究
Project/Area Number |
21530747
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Research Institution | University of Human Environments |
Principal Investigator |
坪井 裕子 University of Human Environments, 人間環境学部, 准教授 (40421268)
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Keywords | 被虐待児 / 児童福祉施設 / 心理的援助 |
Research Abstract |
本研究では、虐待を受けた子どもたちの心理的援助を模索するべく、被虐待児の特徴を明らかにすることと、対応が難しい行動とその工夫について明らかにすることを目的としている。平成21年度は以下の事を行った。 1.被虐待児の示す対応が難しい行動についての研究 児童福祉施設職員を対象に、対応が難しい子どもの行動についてのデータ収集を行った。 1)経験年数5年程度までの若手職員11名への半構造化面接を実施した。その結果、虐待を受けた子ども達は「力関係に敏感」であること、若手職員は子ども達の攻撃性のターゲットになりやすく、対応に悩まされていることが明らかになった。 2)経験年数6年~10年,10年以上の職員12名への半構造化面接を実施した。この結果は現在分析中であるが、若手職員と中堅・ベテラン職員との比較によって、施設職員のキャリア発達の視点からの検討も考えている。平成22年秋の日本心理臨床学会で発表予定である。 2.被虐待児の対処行動に関する研究 児童福祉施設2ヶ所にて質問紙調査(対処行動とQOLおよびYSR、対人交渉方略)を実施し、データの整理中である。今年度はさらに他施設での調査を行い、データの分析作業に入る予定である。
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