2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530801
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
丸山 恭司 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 准教授 (30253040)
|
Keywords | 教育学 / 倫理学 / 教職倫理 / 専門職倫理教育 / ケースメソッド |
Research Abstract |
教職倫理の必要性は唱えられながらも、それを具体的にどのように教えることができるのかについては、いまだ明確にされていない。研究代表者はこれまでの研究を通して、ケースメソッド等のアクティブラーニングの学習スタイルが専門職倫理教育の方法として有効であることを明らかにしてきた。さらに本研究では、教職倫理上の諸問題を収集・分析することにより、そうした授業で利用可能な教職倫理教育の体系的教材コンテンツの開発を目指す。 以上の目的を達成するために、本研究では次の二点が課題として設定した。 【課題1】現代の日本において学校教員が遭遇する倫理的諸問題を収集して体系的に整理する 【課題2】教職倫理を教材化する際の留意点を明示し、教育コンテンツを具体化する 【課題1】に関しては、文献や新聞雑誌記事の収集・整理、また、学校長及び学校教員への非構造的面談により事例を収集した。また、分類の視点をうるために、諸外国の関連諸問題、また他の専門職倫理における諸問題を扱った関連文献を収集・分析した。【課題2】に関しては、諸外国の教職倫理教育や他の専門職倫理教育の事例から教材化のポイントを探った。 6月にポルトガルで開催された、高等教育における倫理教育に関わる国際学会において、これまでの研究の成果と本研究の構想を発表するとともに、8月にオーストリアで開催された国際学会において、教職倫理教育の基盤となる基礎理論として、ウィトゲンシュタインの「解明」概念を検討する発表を行い、内外の研究者との情報交換を図った。また、学内にケース授業を開発する共同研究組織を立ち上げ、研究協力者の一人である、慶應義塾大学大学院経営管理研究科の竹内伸一講師の助言をえながら、成果報告書を作成した、(「専門職者養成に向けたケース授業の開発と実践」『広島大学大学院教育学研究科共同研究プロジェクト報告書(第8巻)』所収)。
|
Research Products
(5 results)