2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530815
|
Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
NG Patrick 新潟県立大学, 国際地域学部, 講師 (40454970)
|
Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 演劇 / 英語 |
Research Abstract |
1. 最初の学期(2012年5~6月)では、勤務先で、1年生を対象として演劇作成によるアプローチを使った課題をデザインした。学生には段階別読本「不思議の国のアリス」をベースにして台本を書くように指導した。その目的は、演劇作成によるアプローチが学生の英語コミュニケーションスキルを改善する手助けになるかを確認するためである。学生が自身の台本に基づいてリハーサルを行うなか、私は彼らによい劇にするための発音改善の重要性をたたき込んだ。ほとんどの学生が、このアプローチはコミュニケーションスキルだけでなく、他のスキル向上に向けてもやる気を起こさせるものであると述べていた。また、学生は、非常に熱心に課題に取り組み、劇を演じることを楽しんでいた。一方、数名の学生からは、練習する時間がもう少しほしいとの声も寄せられた。 2. 次の学期(2012年12月~2013年1月)では、演劇作成によるアプローチを使った「日本のコメディ」に関するスピーキングの課題を作成し、日本文化(茶道、正月等)をベースにして台本を書くよう学生に指示した。日本の習慣に関する知識を使って英語で台本を構成し、クラスで劇を演じることを学生に課した。学生からの反応はとても好意的で、英語の台本を作成するのに日本文化の知識を応用する機会に恵まれたとのことであった。更に「日本のコメディ」劇をベースにしたライティング課題をデザインし、語り口調のライティングに対するモチベーションを高めるようにした。双方の取り組みに対する彼らの好意的な反応を見て、他の日本文化の要素を演じることを学生に奨励するのに、演劇作成によるアプローチを取り入れることは有効であると確信した。また、台本を完成させるのに日本文化の知識を応用させる機会を与えられ、学生は楽しみながら課題に取り組んでいることを実感した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に進展している理由として、まず、シンガポールの図書館で多くの情報を収集することができた。また、私が発表を行った会議の参加者からも、ReadersTheatreの活動について好評を得た。その結果、ReadersTheatreの新たな活用方法を考え、授業で実践する自信がついた。 更に学生からもReadersTheatreを活用した授業や資料に対して好意的な反応があった。最初はReadersTheatreの活動に対する学生の反応が不確かであったため、計画段階で授業にそれを取り入れることに若干不安があった。しかしながら、学生からの反応を見たところ、彼らの英語会話力の改善にReadersTheatreの原稿を使うことは非常に重要であることがわかった。学生からの好意的なフィードバック及びReadersTheatreに対する関心の高さを感じ取り、授業でこの活動を今後更に実践していきたいと考えている。併せて、自身の更なる授業改善に、ReadersTheatre活動をどのように役立てていくかを探求していきたい。大学は、クラスでのティーチング内容を自分でアレンジできる裁量を与えてくれている。私の同僚の何名かも自身のクラスでReadersTheatreの活動を活用しており、それにより学生の英会話力が向上したという報告を受けている。
|
Strategy for Future Research Activity |
ReadersTheatre活動に対する学生の関心を高めるため、多岐にわたる段階別読本や物語を使用するようにする。彼らは日本文化について原稿を執筆し、それを演じることに非常に興味があることが見受けられる。日本食や習慣等日本文化について学ぶことができるようなクラスを更にデザイン、実践したいと考えている。日本文化について話す手段としてReadersTheatreを活用するよう学生を励ましていきたい。また、多文化リテラシーを教えるのにReadersTheatreを使用することも計画している。現在私は、「World Englishes」のコースを担当しており、ReadersTheatreをその授業に取り入れていきたいと考えている。更に、ReadersTheatreに関する書籍執筆も考えており、それがReadersTheatreを実践している他国の教員のティーチングの一助となるようにしたい。今後、海外で開催される学会等でも研究成果を発表し、授業でもReadersTheatreの活用に興味を持っている若手の同僚の手助けを続けていきたいと考えている。
|
Research Products
(1 results)