2010 Fiscal Year Annual Research Report
社会的に排除されたホームレスの自立支援における社会関係資本の構築に関する研究
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21530845
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Research Institution | National Women's Education Center |
Principal Investigator |
野依 智子 独立行政法人国立女性教育会館, 研究国際室, 研究員 (40467882)
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Keywords | 社会的排除 / ホームレス / 自立支援 / 社会関係資本 / 排除のプロセス / 自尊心の回復 / コミュニティの再生 / 社会教育 |
Research Abstract |
本研究の目的は、社会的に排除されたホームレスの自立支援における「生」を支える社会関係資本の構築について考察し、そのモデルを提示することである。研究計画2年目の平成22年度は「生」を支える社会関係資本の構築のためのモデルを考察するため、以下の調査研究を行った。 (1)当事者の「居場所」としての「サロン・ド・カフェこもれび」(NPO法人自立生活サポートセンター・もやい;東京・新宿区)への参与観察と、「こもれび」コーディネーター(現事務局長)・うてつあきこ氏へのインタビューを実施した。 (2)ホームレス支援の先駆的事例であるイギリスの社会的企業の調査(2010年11月17日水曜日~24日水曜日)を実施した。 (1)18日(木)inニューポート;Seren group代表Amanda Davies他4名にヒアリング。Seren groupは、貧困者への住宅供給を柱にコミュニティ構築・再生とホームレス施設を運営している。 (2)19日(金)inカーディフ;SOLAS訪問(Seren groupが運営するホームレスの入所施設)。職員・入所者へのヒアリングを行った。ここでは、入所者への精神的ケアを重視していた。 (3)22日(月)inロンドン・ルイシャム区;St.Mungo's訪問・ヒアリング。ホームレスの入所施設。 (4)23日(火)inロンドン;cardboard citizensディレクターKathrineヒアリング。参加型演劇活動を通してホームレスの自尊心を回復することを目的としている。 以上、イギリス調査はホームレスの生きる意欲を支える実践例として有意義であった。 (3)自立支援センター北九州退所者への追跡調査を開始した。 2007年調査62名中37名に連絡し、退所3年後の生活・関係性の実態調査を半構造的インタビューの手法を用いて開始した。
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