2011 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ・NCLB法下における学力テストの実施とそのインパクトに関する総合的研究
Project/Area Number |
21530848
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
赤星 晋作 広島市立大学, 国際学部, 教授 (80175778)
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Keywords | 学校と大学のパートナーシップ / 学力テスト / NCLB法 / 学力向上 / 研修 |
Research Abstract |
昨年度、ペンシルベニア大学とのパートナーシップ校であり、学力向上等において大きな成果をあげている「ペン・アレキサンダー・スクール」(Penn Alexander School=PAS)について、その設立背景、組織運営、教育内容・方法、ペン大との関わりについて調査した。 本年度は更に昨年度の調査で不明な点を明らかにして、学力向上の要因を探り論文としてまとめた。幾つかの要因が考えられるが、主たる要因を以下のようにまとめた。 まず第1にクラスサイズの縮小である。本校の幼稚園では1クラス17名、第1学年から8学年までは23名となっている。少人数授業においては、一人ひとりへの丁寧な指導、教授戦略における柔軟性が可能となる。 またカリキュラム開発や教授法に関する研修の充実である。特にペン大の学生、教職員との頻繁な協働活動が注目される。教育の成果は教師の力量に負うところが大きいが、教師の資質能力の開発は極めて重要である。 これらはペン大とのパートナーシップによる活動であるが、特に大きな要因であると思われる。 さらに校長の学校経営におけるリーダーシップである。目標達成のための経営戦略、ペン大とのパートナーシップ、地域との連携等にみることができる。 課題として、少人数クラス、校長も含めた教師の研修等は、むろん学区の財政は厳しい状況ではあるが、公立学校に対して学区が提供する事項であり、PAS校とペン大とのパートナーシップにみられる程のレベルは困難としても、他の学校にも一層の充実、同様の措置が求められる。
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