2011 Fiscal Year Annual Research Report
保育現場に即したICT利用による保育者のQWL支援プログラムの開発と展開
Project/Area Number |
21530862
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Research Institution | Tokyo Seitoku College |
Principal Investigator |
金城 悟 東京成徳短期大学, 幼児教育科, 教授 (70225118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 英雄 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (80133023)
安見 克夫 東京成徳短期大学, 幼児教育科, 教授 (30389861)
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Keywords | 保育者 / ICT利用 / QWL支援プログラム / 社会系心理学 / 社会福祉関係 |
Research Abstract |
平成23年度は、(1)QWL支援プログラムの構築、(2)ICTを利用したQWL支援プログラムの活用の2つの研究課題に取り組んだ。 研究1;QWL支援プログラムの構築 M-GTAによる保育職の意識調査の分析から、保育者のQWLは「大変さ」「やりがい」の2要因構造モデルで説明できることが判明した。【大変さ尺度】は、毎日の保育前の準備、保育後の片づけ、子どもへの対応、身体的負担、時間外勤務、上司との関係、同期との関係、後輩との関係、会議の準備と報告の負担、事務作業の煩雑さ、人事に関すること、労働条件・環境に関すること、保育相談(園における子どもの相談)、育児相談(主に家庭における子育て相談)、保護者の行動と家族との関わり、ストレス、身体的疲労感、精神的疲労感、労働負担感、の19尺度である。【やりがい尺度】は、子どもの成長を感じる、子どもの態度や行動、卒園児との関わり、保育内容が想定通り実施できた、保育内容の実施に効果があった、保護者から信頼され感謝される、保護者からの支援、先輩の保育者との関係、同期・同僚との関係、後輩との関係、外部の人との関係、得意分野の評価、保育者になれたこと、子どもや保護者からの感謝、保育職の専門性、仕事から得られるもの、社会的な評価、の17尺度である。 研究2:ICTを利用したQWL支援プログラムの活用 東京都内の私立幼稚園1園、私立保育園1園を対象に本研究で得られたQWL支援プログラムの有効性を測定した。その結果、QWL支援プログラムによる自己評価の結果が保育者としての自らの身体的・精神的健康状態や仕事に対する満足感を的確に示しているとの評価が得られた。この結果は、ICT利用によりQWL支援プログラムが有効に活用されることを示唆するものである。
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