2011 Fiscal Year Annual Research Report
少子化に伴う学校施設整備の展開と学校運営から見た成果検証に関する研究
Project/Area Number |
21530866
|
Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
屋敷 和佳 国立教育政策研究所, 教育政策・評価研究部, 総括研究官 (70150026)
|
Keywords | 学校施設整備計画 / 耐震化 / オープン型教室 / 教科教室制 / 教育委員会調査 |
Research Abstract |
本研究は、臨時教育審議会以降の教育改革のもとで、どのような学校施設整備の展開が図られてきたかについて、その全体像を明らかにするとともに、学校施設整備の成果と課題について、学校運営面から検証することを目的としている。 本年度は第一に、全国の3万人以上の市町村教育委員会を対象とした「公立小中学校の整備課題と整備方針に関する調査」の分析を行った。過去20年間のうち前半は教育方法等の多様化に伴う教育空間の充実に学校施設整備の重点があったが、後半では学校施設の耐震化をはじめとする施設の安全安心化の促進に重点が移ってきていること、学校の施設計画の内容も耐震補強を中心としていること等を明らかにした。 第二に小学校に関しては、教育方法等の革新をもたらす教室として脚光を浴び、また整備が進められてきたオープン型教室について、6校の教職員のアンケート調査を実施した。オープン型教室については音や視線が生徒や教員に影響を与えており、特にオープンスペースと教室の間に間仕切りが無く、しかも教室間の間仕切りがパネル形式である場合には教員の評価が著しく低いこと、しかし、オープンスペース自体の有効性は理解されていること、さらに、多くの教員は完全に閉じることも可能なオープン型教室を望んでいること等が明らかとなった。 第三に中学校に関しては、研究会を開催して、教科教室型校舎における学校運営の成果と課題、さらに教科教室制がうまく機能するための運営条件等の検討等を行った。 以上をとりまとめ、報告書を作成した。
|
Research Products
(3 results)