2010 Fiscal Year Annual Research Report
タイの基礎教育改革におけるナショナルテストの導入と成果に関する実証的研究
Project/Area Number |
21530875
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
森下 稔 東京海洋大学, 海洋工学部, 准教授 (60300498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スネート カンピラパーブ 名古屋大学, 国際開発研究科, 講師 (90362219)
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Keywords | 教育学 / タイ / 教育改革 / 学力調査 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究では、平成22年度において、タイにおけるナショナルテスト(NT)導入の成果として、カリキュラムの改善にどのようにして生かされているか、NTが児童生徒の学習に与える影響はどのようなものであるかを解明するために、以下の研究方法により取り組み、研究成果の一部を公表した。1.政策文書、新聞報道などの文献資料を収集整理した。2.研究会を2回(4月、10月)開催し、研究代表者・研究分担者・連携研究者が個別にもつ情報を集約するとともに、アンケート調査の内容および実施計画を検討した。3.2月に研究代表者がタイの海外共同研究者を訪問し、アンケート調査の準備を共同で行った。なお、アンケートは平成23年度に回収・分析の予定である。4.研究成果の一部として、6月日本比較教育学会において0-NETを事例としてタイのNTの実施体制に関する発表を行った。この発表では、タイ教育省がNTを実施していることに加え、2005年に国家教育試験機構(NIETS)の設置により実施組織が多元化したこと、教育省が行う小3対象のNT、小5と中2を対象としたLAS、NIETSが行う小6と中3と中6を対象とした0-NET、大学入試志願者を対象とするGATおよびPAT、イスラーム教育の児童生徒を対象としたI-NETと多種多様な全国統一テストが実施されている状況を明らかにした。また、2010年2月に実施された0-NETの現地での観察調査を踏まえ、具体的な実施組織と実施状況を分析した。 研究会で構築したアンケートは、タイ全国の初等中等学校の教員を対象として、NT導入が各学校のカリキュラム開発におけるPDCAサイクルに活用されているかどうか、児童生徒の学習にどのような効果や影響を与えているかを問うものである。平成22年度中に、タイ語への翻訳、印刷、郵送のための作業を行った。
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Research Products
(10 results)