2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530927
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
松岡 守 三重大学, 教育学部, 教授 (90262980)
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Keywords | ものづくり教育 / 知的財産教育 / 技術 / 中国 / 内モンゴル自治区 / 米国 |
Research Abstract |
中学校の技術において創意工夫のあるものづくりに絡めた知的財産教育を学校現場の協力を得て展開し、その相乗効果を検証し、さらにより有効な組み合わせ方を開発するのが本研究の目的である。 平成23年度は三重県津市内中学校1校,中国内モンゴル自治区内の中学校1校,及び内モンゴル師範大学准教授1名の授業実施協力チームを編成し,ロボット作りと知的財産教育を組み合わせた授業を行った。中国側は昨年度とは別の中学校とし,環境の異なる中学校においてもほぼ同様に効果の上がることを確認した。 平成23年6月には日中両国の知財に詳しい中国重慶大学の研究者を招へいし,三重大学において「日中知財教育ネットワーク構築を目指して」と題する講演会を開催し,意見交換を行った。9月には米国ネブラスカ州に出張し,ネブラスカ大学,及び近隣小学校において知財教育の取り扱いについて聞き取り調査を行った。公的な資料では米国は知財教育が進んでいるようにみられるが,教育現場を見る限りは必ずしもそうとは言えない。 日本学生支援機構のショートステイプログラムに「ものづくり/知財教育研修」というテーマで申請・採択され,平成24年1月~3月にかけて内モンゴル師範大学の学生3名を受け入れた。帰国後は出身大学での報告を通じ,さらには将来教員採用後に経験を活かして当地に応じたものづくり/知財教育を率先して進めることによりものづくり/知財教育が広がることが期待される。 以上のとおり,当初想定した研究の枠組みの成果としてはもちろん,その枠組みを超えて,日中でものづくり教育と知財教育の相乗効果を踏まえた教育の振興を具体化するところまで進めることができた。また,上記の米国の知財教育の調査の他に,申請者は韓国の知財教育研究者とのコンタクトを深めつつあるところであり,今後日中韓米の連携によるものづくり/知財教育の教育・研究の連携へと発展が期待される。
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