2009 Fiscal Year Annual Research Report
中・高等学校家庭科教員による小学校教員のための食育研修プログラムの開発
Project/Area Number |
21530932
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
鈴木 洋子 Nara University of Education, 教育学部, 教授 (40187779)
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Keywords | 食育 / 家庭科教員 / 研修プログラム / 小学校教員 / 調理 |
Research Abstract |
本研究の目的は、小学校における食育を推進するために、調理を中核に据えた中・高等学校家庭科教員による小学校教員のための食育研修プログラムを開発、実践、検証することである。 子どもを対象とする食育の担い手である学校、家庭、地域のなかで、学校は家庭と地域の先導的立場にある。食育を一過性の関心ごとで終らせないためにも、学校全体で継続的かつ体系的に食育を進めることが肝要であり、そのためには学校教員一人ひとりが食育の必要性や考え方を理解するとともに、食に対する知識と調理指導に必要な技能技術を現状以上に深めることが必須である。中学校及び高等学校に勤務する家庭科担当教員を小学校教員の研修に動員することにより、小中学校間の連携はもとより、沈滞傾向にある中・高等学校の食育推進になる。 今年度は交付初年度にあたることから、(1)小学校教員に求められる食育指導に必要な調理技能技術及び知識等の研修内容の検討と、(2)研修内容を検討する際の示唆を得るために、英国におけるFood Partnerships & Trainingの一環を担うクッキングバスの運営等について実態調査を行った。(1)については、栄養教職員を対象にクラス担当教員に理解してもらいたい内容を調査した結果、給食や衛生について理解を深めてもらうことを望んでいることが明らかになった。調理技能の習得は相互に必要とされる内容であることを確認した。(2)については、クッキングバスの運行が、教師や地域住民に、調理中心に食育を推進する必要性のアピールにつながっていることがわかった。クッキングバスは、1998年にチャリティーにより組織された団体Focus on Food Campaignにより運営されており、現在、スコットランド、ウエールズ、ヨークシャーの各1台と、イングランド2台の合計5台が稼働している。クッキングバスでは、フードテクノロジーの教員免許保持者2名が指導にあたっている。
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Research Products
(4 results)