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2009 Fiscal Year Annual Research Report

検定初年度(昭和23年度)における国語教科書検定の実態に関する調査研究

Research Project

Project/Area Number 21530937
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

吉田 裕久  Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 教授 (80108373)

Keywords検定教科書 / 文部省検定 / GHQ検閲 / 教科用図書検定基準 / 教科書展示会 / 教科書制度 / 国語教科書 / 太郎花子国語の本
Research Abstract

検定初年度(昭和23年度)の検定(昭和24年度使用)は、今日に至る戦後検定国語教科書の編纂に大きな影響を及ぼした。まず文部省で検定された後、その英訳したものがCIEで検定(検閲)されている。そのCIEに提出され検閲された英訳原稿が、NARA(米国立公文書館)に保管されている。3年間の研究のうち1年目の本年度は、小学校の国語教科書について、2度(9月・2月)の現地調査、また補充調査として国立国会図書館を訪問調査した。その結果、次のことがわかった。
○1年生から6年生までそろって合格した国語教科書はなく、1~3年まで、次のようにそれぞれ1種のみという惨憺たる結果であった。文部省は易しいが、GHQは厳しいという風評が流れた。
・1年生用-1種(二葉<国語の本>)・2年生用-1種(学校図書<二年生の国語>)
・3年生用-1種(日本書籍<太郎花子国語の本>)
○不合格につながる具体的な検閲意見例としては、次のようなものが見られた。
・ウサギの耳を引っ張る→抱っこする・お父さんと子どもたちでお出かけ、お母さんは留守番→お母さんも出かけたければ一緒に行けばよい・正男君はなぜ自分で落書きを消さないのか(自分でやるべきことは自分で)
・赤ちゃんは肩でなく背中に・男子言葉と女子言葉の違い(削除)などという内容面への検定も行われたが、その一方で、英語の綴り(spelling)の間違い、英訳(translation)の稚拙さ、写真と詩が合っていないど、いわゆる校正ミスの類も多く指摘されている。

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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