2009 Fiscal Year Annual Research Report
「読解力」育成のための足場づくりに関する基礎的研究
Project/Area Number |
21530939
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山元 隆春 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 教授 (90210533)
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Keywords | 読解力 / 読むこと / 理解方略 / リテラシー / 学習の手引き |
Research Abstract |
国内外の国語教育学及び読者反応研究関連の文献をもとにして、幼児期から青年期初期の読者反応を捉えるための理論的・仮説的枠組みを検討し、その成果を学会等で発表した。「ヴィジュアル・リテラシーと審美的理解-Barbara Z. Kieferの所論を手がかりとして-」(第116回全国大学国語教育学会秋田大会)「読解力」育成のための支援に関する基礎的研究-米国の理解方略指導論を中心に-」(第117回全国大学国語教育学会愛媛大会)「読むことにおける「学習の手引き」の一源流」(大村はま記念国語教育の会・鳴門大会)がそれである。「読解力」育成の足場づくりのための知見を得ることができた。とくに、次のような諸点にわたって、「読解力」育成の上で有効な学習への働きかけを見出した。(1)思考発話する(先生が読み手や書き手として頭の中で考えていることを子どもに話してやる)、(2)モデル化する(読み手や書き手はどのようにふるまうか、その手本を先生が示す)、(3)デモンストレーション(読み手と書き手はどのようにやりとりするか、その手本を先生が子どもと一緒になって示す、(4)カンファレンス(うまくいかない場合の解決法ややり方を知りたい子どもの相談に乗る)、(5)さまざまなシェアリング(分かちあい)の機会を営む(子ども同士、互いに教えあう機会を持つ)、といったことがらである。
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Research Products
(5 results)