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2011 Fiscal Year Annual Research Report

音楽文化形成における教育の役割と自国文化認識の世代間、文化間比較

Research Project

Project/Area Number 21530942
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

石井 由理  山口大学, 教育学部, 教授 (70304467)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 塩原 麻里  国立音楽大学, 音楽学部, 教授 (10290652)
Keywords音楽文化 / 学校教育 / 日本 / タイ
Research Abstract

本年度は、これまでに実施した日本(大学生251人、60歳以上76人)およびタイ(主に大学生221人)における質問紙調査の分析とまとめ、発表を主にした研究活動を行った。日本のデータに関しては、学校教育に加えて大衆音楽文化の変容に関する文献調査を行い、東京と山口の大学生と高齢者すべての質問紙データを総合的に分析・考察した。その結果、唱歌・童謡など学校教育が望ましい音楽文化として選択し、伝えてきた音楽が、両世代に共有される日本の音楽文化として根付いており、明治維新以来の国の音楽近代化プロジェクトの成果が現れていること、その一方で国が音楽文化の主流として選択しなかった伝統音楽は、特に大学生の中でジャンルとしての存在が希薄になりつつあり、特に郷土の音楽においてその傾向が顕著であることが明らかになった。この郷土の音楽伝承の現状については、地域における伝統音楽継承の活動が主として高齢者によって担われている実態についても、事例研究を行った。タイの大学生を対象とした質問紙調査の分析結果は、回答のカテゴリー化、各カテゴリーのもつ意味についての文献研究を行った。タイの文化政策、教育政策に関する文献調査はまだ不十分であるが、日本の大学生の調査結果との単樹比較における違いは明らかであった。「タイの音楽」に対する回答としては、圧倒的多数がタイポピュラー音楽(音楽的には西洋ポップスとほとんど変わらないもの)であり、「日本の音楽」に対する回答の半数が唱歌・童謡などだった日本の大学生とは顕著な違いとして現れた。また、「よく聴く音楽」では、日本の大学生の回答のほとんどが日本のポップスだったのに対し、タイの学生では半数以上が外国ポップス、残りがほとんどタイポップスであった。この結果から、本研究が明らかにしようとした音楽文化形成における国の役割を実証的データに基いてある程度示すことができた。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] タイの若者のタイの音楽に対する認識2011

    • Author(s)
      石井由理
    • Journal Title

      山口大学教育学部研究論叢

      Volume: 61巻 Pages: 1-12

  • [Presentation] Diverse, dynamic and integrated2012

    • Author(s)
      石井由理
    • Organizer
      Cultural Diversity in Music Education Conference
    • Place of Presentation
      シンガポール
    • Year and Date
      2012-01-05
  • [Presentation] The role of music leaders in a Japanese folk song community2012

    • Author(s)
      塩原麻里
    • Organizer
      Cultural Diversity in Music Education Conference
    • Place of Presentation
      シンガポール
    • Year and Date
      2012-01-05

URL: 

Published: 2013-06-26  

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