2011 Fiscal Year Annual Research Report
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21530951
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
織田 芳人 長崎大学, 教育学部, 教授 (40160874)
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Keywords | 立体構成 / 知育玩具 / 就学前教育 |
Research Abstract |
小型および大型の幼児用玩具の形体を正四面体、正六面体、正八面体の3種類とした。小型の試作モデルは、素材をポリオレフィン系樹脂ボードとし、表面を綿布とした。幼児の保護者から「折り畳んだ時の形をくり抜いた収納ケースがあれば、遊びながら片付けられる」という意見カミあったので、ポリオレフィン系樹脂ボードおよび綿布を使用して小型モデル収納ケースを制作した。年中・年長の幼児を主な被験者として操作実験を行った結果、小型モデル収納ケースは、幼児の関心を引き付け、形の認知にも有効であると推測された。 大型の試作モデルは、素材をポリオレフィン系樹脂ボードとし、表面を綿布とした。幼児の保護者から「樹脂ボードを包む布が汚れた時に取り外して洗えるほうがよい」という意見があったので、樹脂ボードを覆う綿布をエレメント毎に袋状にし、それらを組み合わせる構造にすることによって、ボードの挿入・取り出しができるようにした。立体化・折り畳みの操作を試した結果として、エレメントとエレメントとの接続部分に緩みが生じてしまうことが確認されたので、樹脂ボードを覆う布を貼り付ける形式が適していると考えられた。 試作モデルにおける表面素材の色に関して、幼稚園教員から赤、黄、青以外に緑を加えたほうがよいという意見があったが、彩度に関する意見は聞かれなかった。また、幼児にょる試作モデルの操作実験を観察した範囲では、彩度に対する幼児め嗜好傾向は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小型および大型の試作玩具が、内部素材および表面素材の点で、実際の玩具として有効であることが確認され、さらに、教育的にも有効であることが確認された。また、本研究の結果が芸術工学会誌に論文として掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度が最終年度となるため、これまでの研究成果を踏まえて、下記事項を検討して総括する。 .(1)小型知育玩具の立体化時および折り畳み時の形体保持のため、磁石等の利用を検討する。 (2)大型知育玩具の立体化時および折り畳み時の形体保持のため、マジックテープ等の利用を検討する。 (3)幼稚園・保育所等で行ったアンケート調査の結果をまとめる。
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