2010 Fiscal Year Annual Research Report
アート教育の協働的な組織化における教師の役割と育ち:教授学習過程論的分析
Project/Area Number |
21530959
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮崎 清孝 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (90146316)
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Keywords | アート教育 / カリキュラム構成・開発 / アクションリサーチ / 協働的学習 / 教師の学習 / 多声的エスノグラフィー |
Research Abstract |
研究計画に基づき、2010年度は研究協力幼稚園において教育カリキュラムの策定、教育カリキュラムの実施と観察を主としておこない、さらに昨年度に引き続き国際比較に関する海外の研究者との共同研究をおこなった。 教育カリキュラムの策定については、昨年度と同様に,カリキュラム展開の出発点としての「年間テーマ」を策定した。園側の研究参加者との協議により,「におい・からだ・たべる」とした。夏季ワークショップの招聘アーティストは匂いをテーマとして追求をしている井上尚子氏に依頼した。 研究テーマに関わる教育活動は年長児を対象に4月から開始し、3月までおこなった。その間,4,5,6月に1回ずつ井上氏のワークショップがあり、さらに夏季アートワークショップは8月の4-6日におこなった。いずれの場合も、幼稚園の園庭や園舎の中を歩き回り、さまざまな物の匂いを嗅ぎ、収集する「くんくんウォーク」という活動をおこない,それを「くんくんノート」という形で絵にした。研究者は8回幼稚園に赴き,活動の観察,保育者へのインタビューをおこなった。8月の夏季ワークショップには大学院生、学部生も参加し、複数台のビデオカメラによる記録の収集をおこなった。12月には東京において井上尚子氏へのインタビューをおこなった。 国際比較については昨年度に引き続き、アメリカ、フィンランド、スウェーデンの研究者と研究協力チームを組み、2ヵ月に約1回のペースでおこなうインターネットでのテレビ会議を中心に討論をおこなった。その結果の一部を,2010年5月にヘルシンキでおこなわれた4th Finnish conference on cultural and activity researchで発表した.
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