2011 Fiscal Year Annual Research Report
アート教育の協働的な組織化における教師の役割と育ち:教授学習過程論的分析
Project/Area Number |
21530959
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮崎 清孝 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (90146316)
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Keywords | アート教育 / カリキュラム構成・開発 / アクションリサーチ / 協働的学習 / 教師の学習 / 多声的エスノグラフィー |
Research Abstract |
研究計画に基づき、2011年度は研究協力幼稚園において教育カリキュラムの策定、教育カリキュラムの実施と観察を主としておこない、さらに昨年度に引き続き国際比較に関する海外の研究者との共同研究をおこない、暫定的なまとめとして国際学会での発表、書籍出版をおこなった。 教育カリキュラムの策定については年間テーマとして「おる・つなぐ・ことば」とし、また夏期ワークショップの招聘アーティストとして、テキスタイルアーティストの相川恵氏に依頼した(女子美術大学)。 研究テーマに関わる教育活動は年長児を対象に4月から開始し、3月までおこなった。相川氏は6,7月に1日ずつ来園、園児と保育者対象のワークショップをおこない、さらに8月23-26日に夏期ワークショップをおこなつた。研究者はその前後を含め5回幼稚園を訪問し、保育とワークショップを観察、データ収集した。特に夏期ワークショップには院生学生の産加も求め、複数のビデオカメラを用いてデータ収集をおこなった。また3月に相川氏へのインタビューをおこない、制作過程などについてのデータを収集した。 国際比較については昨年度に引き続き、アメリカ、スウェーデン、フィンランドの研究協力チームを組み、1ヶ月に約1回のペースでインターネット会議を行い、討論した。 それらの結果を、9月にRomeでおこなわれた国際文化・活動学会においてシンポジウムの形で発表した。また同チームで本((Lobman & O'neill(Ed.), Play and performance, University Press of America:)の1章を執筆し11月に出版された。 理論的には、特にその会議での討論から、対話についてのパフチン理論のアート活動における重要性が明らかになった。この点で、他教科についておこなっている対話的な学習論との関係がより明確となった。
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