2009 Fiscal Year Annual Research Report
新たな必修領域に対応した技術科教員のためのスキルアップ教育システムの開発
Project/Area Number |
21530987
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
森岡 弘 Yamaguchi University, 教育学部, 教授 (00249848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 吉永 山口大学, 教育学部, 教授 (10204025)
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Keywords | 教材開発 / マイクロメカニズム / 3D CAD |
Research Abstract |
本年度は,研究初年度として、まず、ロボットの電子部である通信制御方式の検討と3D CADを利用した機構部の小型化設計を行った。また小型ロボットを用いた教育システムについての構想を立てた。 1. 小型ロボットの電子部の設計 (1)通信系電子回路の通信制御方式としては赤外線通信または、狭い範囲で使われる無線ネットワークであるWPAN (Wireless Personal Area Network)の標準規格の1つZigbeeの利用を検討した。特に今年度はZigbeeを利用するためにロボット本体の受信回路とコントローラの送信回路の設計を行った。その結果、無線による遠隔装置の方式としてZigbeeの利用も十分実用性があることがわかった。(2)モーション制御系の設計としては、Zigbeeを利用したパソコンからの遠隔操作について検討した。その結果パソコンからのデータ送信が可能であることが明らかになった。パソコン上の開発環境としては、中学校等の教育現場での利用を考慮してフリーで開発環境を整えることができるVisual Basicの導入を検討した。 2. 小型ロボットの機構部の設計 (1)本教育システムの中心となる小型ロボットの外形の設計を3D CADを用いて行った。(2)駆動部の設計についても小型ロボットの足回りを3D CADを用いて設計した。(1)および(2)で設計した外形と足回りを3D CADによりアセンブルすることによりロボットの組み上がり状態のイメージを確認することができた。設計に基づき、実際に20mm×20mm×30mmサイズの小型ロボットを製作した。 3D CADを利用するとギヤボックス等の設計・組立イメージ、および動作確認をパソコン上で提示することができる。現職教員との交流(例えば免許状更新講習など)を通しても、技術教育における3D CADの教育効果を確認することができた。 3. 教育システムの構想 学習指導要領の変更に伴う教材開発について現職の技術科教員と研究会をもった。新たに必修化されたエネルギー変換についての教材として、小型ロボットの利用を検討したいという依頼を受けた。その際実際に生徒が製作できる小型ロボットとして、もう少しサイズが大きく、製作において本格的な工作機械の利用を必須としない小型ロボットの開発の必要性が提案された。また操作方式として、有線タイプのロボットの製作も検討する必要があるという指摘があった。それらのことを考慮に入れた学習内容の整理および教育システムの構想を検討している。
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Research Products
(1 results)