2011 Fiscal Year Annual Research Report
新たな必修領域に対応した技術科教員のためのスキルアップ教育システムの開発
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21530987
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
森岡 弘 山口大学, 教育学部, 教授 (00249848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 吉永 山口大学, 教育学部, 教授 (10204025)
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Keywords | 教材開発 / マイクロメカニズム / 3D CAD |
Research Abstract |
本年度は,昨年度に本研究において試作した小型ロボットの教材化に関する検討を行った。具体的には、開発した小型ロボットを中学校技術科の教員の免許状を取得するために必要である技術分野(機械領域)の授業に導入し、技術科教員のスキルアップに関する教材として利用する場合の利点や問題点を集約した。また、3D加工機を利用して小型ロボット(有線型)の製作工程の検討および教育システムの設計を行った。 小型ロボットの加工工程において、ボディ部の加工にのみ、本格的な工作機械の使用が必要になる。この加工を3D加工機を使用して製作することを検討した。他の手作業の加工工程部に、教材化、および教員のスキルアップための要素を多く取り入れ、小型ロボットを導入した教育方法の構想をたてた。 1,小型ロボットの教材化 (1)製作方法の検討 昨年度試作した小型ロボットを実際に教材化することを検討した。生徒が手作業で製作する部分と精密な機械加工が必要な部分とにわけて、製作方法を詳細に検討した。また、教員のスキルアップ教材としての有効性を検証した。 (2)3D加工機の利用 上記(1)における精密な機械加工が必要な工程については、3D加工機の導入を検討した。NC加工用のGコードを作成し、3D加工機で加工できることを確認した。 (3)手作業の検討 手作業の部分は教材化はもちろんのこと、教員のスキルアップための要素もふんだんに取り入れた。小型ロボット製作には、普段あまり経験しない加工や概念があることがわかった。それらの加工や概念の部分を教員のスキルアップのための技術教育システムに取り入れるよう検討した。また、折り曲げ機を導入して板金加工の有効性についても検討した。 2.小型ロボットを導入した教育方法の構想 技術科の教員養成に必要な機械分野の授業に導入して、学習内容の整理および教育システムの中心としての小型ロボットの利用についての構想をたてた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成22年度に本校の教育学部の建物改修があり3D加工機の導入に遅れが生じた。その影響により研究の遂行にやや遅れがある。昨年度は、3D加工機の導入と加工方法の検討も実施し、また、技術科の教員を目指す本校学生に対する授業に小型ロボットを導入して、評価も実施できたことから、達成度はおおむね順調になりつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の研究から、小型ロボットが新学習指導要領における「エネルギー変換に関する技術」に対するスキルアップ教材として有効であることを確認することができた。「プログラムによる計測と制御」に関するスキルアップ教材としての利用を考慮した場合、小型ロボットの遠隔操作が必要になる。本年度は、当初の研究計画にはなかったが、最近購入可能な価格帯で販売された基板製作機を導入して、小型ロボットに搭載可能な制御用受信器の製作の可能性を検討する。
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Research Products
(1 results)