2013 Fiscal Year Annual Research Report
音楽構成要素の分解と再構築による聴音課題作成とその教育効果に関する研究
Project/Area Number |
21530995
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 謙一郎 東京工科大学, メディア学部, 准教授 (90386772)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 聴音課題 / ソルフェージュ / フォルマシオン・ミュジカル / 音楽構成要素による分析 |
Research Abstract |
本研究の最終年度となる平成25年度は、4月から7月の4ヶ月間に聴音課題の作成と実施、8月以降は実施結果のデータ化と前年度(平成24年度)のデータとの比較に重点が置かれた。 前年度は段階的な難易度の規定をあまり意識せず、各回のレッスンでの学生の習熟度を見ながら課題を作成・実施するという一般的な指導方法をとった。本年度は初回から最終回までのレッスンにおける難易度の推移を事前に規定し、それに沿ってそれぞれの聴音課題での音楽構成要素の内容を確定させた上で、計画的に課題を作成・実施した。 両年度とも初回と最終回のレッスンでは同じ聴音課題を実施し、前年度5名、今年度3名の受講生が「リズム」と「音高」(音程)をどれくらい正確に把握できたかを数値化して、その平均値を算出した。また、「リズム」も「音高」も聴き取りが苦手で両年度とも受講した学生が1名いたため、この学生の習熟度の変化に特に着目し、両年度の聴音課題・実施方法での学習効果を見ることとした。 「リズム」の正答率は、前年度も今年度も最終回は97.4%で、同水準にとどまった(受講生全体の最終回の平均値は95.9%から99.1%に微増)。また、「音高」のほうは、前年度の初回は29.7%(55.1%)、最終回は35.1%(78.4%)であったのに対し、今年度は初回が29.7%(69.4%)、最終回では54.1%(84.7%)となった(※括弧内は受講生全体の平均値)。注目すべきは最終回の正答率が前年度に比べて19%も高くなったことである。さらに初回から最終回の正答率の伸びを見ると、前年度が5.4%であるのに対し、今年度は24.4%と大幅に増えているのも注目すべき点であろう。 もちろん、このことだけで本研究での聴音教材の有意性を提起するのは難しく、各回のレッスンでの正答率の推移など、得られたデータのより多角的な考察が必要と考えている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)