2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本・韓国・ブラジルを結ぶ移民学習教材の開発とカリキュラムモデルの構築
Project/Area Number |
21530997
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
服部 圭子 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (30446009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森茂 岳雄 中央大学, 文学部, 教授 (30201817)
中山 京子 帝京大学, 文学部, 准教授 (50411103)
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Keywords | 移民:人の移動 / 国際理解教育 / 多文化共生 / 教材開発 / カリキュラム開発 / 国際情報交換 / 韓国:ブラジル:;中国 |
Research Abstract |
本研究は、日本社会における様々な接触場面の現場における「移民」をテーマとした包括的なカリキュラム・モデルの構築と、具体的な教材開発を目的としている。平成22年度は引き続き日系ブラジル人に関する調査を深めるとともに、社会の多文化化の構成員である様々な外国人も視野に入れてインタビュー調査を継続し、調査結果を教材にまとめる作業に着手した。さらに、中学校・高等学校・大学の生徒や学生、地域の小学生および日本語ボランティアを対象とした教育現場での実践を行った。具体的には、主に以下の6点を中心に研究を進めた。1.日本へUターン移民として在住するブラジル人を含む南米人や在日外国人へのインタビュー、2.ブラジルの日系移民に関する情報収集と調査、3.カリキュラム・教材開発、4.開発教材を用いた実践、5.収集資料の翻訳、6.研究経過の報告。1.は、海外の多文化教育専門家の協力も得て日本・韓国・中国でインタビューを実施した。2.では、日系ブラジル人調査協力者に移民当事者としての視点を踏まえた聞き取り調査や写真データ収集を依頼し、教材作成に向けて協議した。3.では教材開発のためのキーコンセプトを確認し、読み物教材を作成した。また日系ブラジル人児童を対象とした移民学習カルタを作成した。国際理解教育に関わる授業の教案も提示した。4.では、日本の高校での「人の移動・移民」「留学生」をテーマとした国際理解の授業、韓国の高校での「移民」授業、中国の中学校での「留学生」授業、大学や地域日本語活動での「留学生」をテーマとした授業や活動を実践した。特に中国では、実践授業の後、活発な議論を行い今後の研究にとって非常に意義あるものとなった。5.では収集したデータの文字化・翻訳を行った。6.では、6月の日本国際理解教育学会において服部が行った「留学生」をテーマにした大学生対象の実践をもとに、森茂・中山らと研究発表をした。
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Research Products
(13 results)