2010 Fiscal Year Annual Research Report
福島県における発達障害幼児の移行支援システムの構築
Project/Area Number |
21531005
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
松崎 博文 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (40114003)
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Keywords | 発達障害児 / 早期支援 / 保護者支援 / 移行支援 / 地域支援 / システム |
Research Abstract |
発達障害児に対する早期支援及び保護者支援の必要性と現状について先行研究の分析を前年度に引き続き行うと共に、保護者及び保育士、教師が必要としている情報や支援についてのニーズ調査を実施した。併せて研究代表者が委員を兼ねている福島市教育委員会の就学指導審議会と連携して就学指導の問題点と適正就学指導の在り方について明らかにした。また保健所や保健福祉センターと連携して発達障害児の早期発見の観点から3歳児健診の現状と課題、5歳児健診の必要性とその可能性について明らかにした。加えて就学前支援から学校教育への移行支援の問題点を明らかにするために、幼稚園・保育所の職員及び小学校低学年担当の教師を対象にアンケート調査を実施し、両者の意識のズレを明らかにし、移行支援に必要な共有すべき情報を明らかにし支援シートの試案を作成した。 福島県内の地域支援及び保護者支援の実際についてはM市を中心にした相双教育事務所管内に焦点を当てその現状と課題を明らかにした。その一方で、福島大学内に早期支援教室(「つばさ教室」)を開設し、附属特別支援学校の発達相談室「けやき」と連携を取りながら、発達障害幼児の早期支援、保護者支援、移行支援、地域支援の在り方について課題を整理し、研究主題である移行支援システムの構築に迫った。以上の研究成果の一端を日本特殊教育学会及び日本LD学会で発表した。 また、福島大学プロジェクト研究所として2009年6月に立ち上げた「発達障害児早期支援研究所」と連携して、発達障害児の早期発見と早期支援の重要性に鑑み、とりわけ発達障害幼児の感覚・運動面の問題とその支援の在り方について長崎大学大学院の岩永竜一郎先生をお招きして講演会を実施した(250名参加)。講演会には福島県内の幼稚園や保育所の関係者が多数参加した。
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Research Products
(5 results)