2009 Fiscal Year Annual Research Report
極低出生体重児の学習困難に対する医教連携による超早期教育支援
Project/Area Number |
21531029
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
長尾 秀夫 Ehime University, 教育学部, 教授 (80036483)
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Keywords | 極低出生体重児 / 医教連携 / 学習困難 / 超早期教育支援 / ICTシステム |
Research Abstract |
平成21年度には研究計画について、以下の成果をあげることができた。 1. 不器用に対する支援モデルに関して、極低出生体重児用の6歳児健診の不器用チェック基準をリハビリの専門家と話し合ってつくるために、まずは標準化されているJMAPを使ってみることなり、現在症例を集積している。また、リハビリ担当の研究協力者は現在の子ども療育センターのリハビリを再検討して、教員や家族ができる支援モデルのひな形を準備している。 2. 算数学習の支援モデルに関しては、K/ABC検査で境界域、著しい認知の偏りのあった子どもを対象にした公開講座の案内と共に算数や他の学習についてアンケートを行い、気になる問題のある子どもの保護者と担当教員に参加を勧めた。そして、希望のある保護者や教員に対して、専門家の助言を教育相談で伝えた。 3. 集団参加の支援モデルに関しては、6歳児の健診時に子どもや保護者からの情報、学年末の学習習熟度テスト、学校での生活状況をうかがうアンケートの回答などから、集団参加の困難を早期に発見する試みをした。支援の希望がある子ども・保護者に対して、学校や地域の集団活動について助言をした。 以上の研究に研究代表者が効率よく参加するため、遠隔地の学校と大学とで遠隔双方向ビデオ会議システムを活用した。県下の各学校を訪問しての直接的指導も行った。この際、学校や教員と協力して支援の具体的成果を上げる方法として、同じ症例について3回の繰り返し支援を行った。また、初年度には通信システムを活用している先行研究施設:国立特殊教育総合研究所を見学し、そこと大学との通信テストを行った。以上の研究の成果の一部を日本小児神経学会、日本特殊教育学会、アジア・オセアニア小児神経学会で発表した。
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