2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
辻 雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40252530)
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Keywords | p進Hodge理論 / 数論的D加群 / p進perverse層 |
Research Abstract |
p進整数環上のスムース・スキーム上で,p進perverse層と数論的D加群(Frebenius自己同型とfiltrationの付加構造つき)の対応について,「局所系」に分解するstratificationが単純正規交叉因子になっている場合に研究した.局所系の場合のFaltingsのcrystalline層の理論は基本群のp進表現の理論を基礎としている.p進perverse層と数論的D加群(+付加構造)を,正規交叉因子の各既約成分及びそれらの交わり上のlog p進エタール局所系と可積分log接続付きベクトル束を用いてとらえることにより,crystalline層の概念の一般化やcrystalline p進perverse層に伴う数論的D加群(+付加構造)の構成を与えた.p進perverse層については,, A.Galligo, M.Granger, Ph.Maisonobeの複素の場合の結果の類似として,p進perverse層のある種のlog etale purityを示すことが鍵となった.数論的D加群については正規交叉因子の各既約成分及びそれらの交わり上の可積分log接続付きベクトル束を用いたコホモロジーの記述も与えた.これは今後p進perverse層のエタール・コホモロジーを対応する数論的D加群のコホモロジーを用いて調べる際に役立つことが期待される.これらの結果は平成21年度の曲線上の場合の研究の高次元のスムース・スキーム(+単純正規交叉因子)への一般化である.6月のドイツのOberwolfachでの研究集会(Algebraische Zahlentheorie)において,これらの研究成果の一部について発表した.
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Research Products
(3 results)