2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540011
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
花木 章秀 信州大学, 理学部, 教授 (50262647)
|
Keywords | アソシエーションスキーム / 表現 / 指標 / クリフォード理論 |
Research Abstract |
●アソシエーション・スキームの表現とその部分構造の表現の間の関係については、部分構造としてこれまで主に閉部分集合が考えられてきており、特に強正規兵部分集合の時には研究代表者によって有限群の表現に関するクリフォード理論が一般化されている。これについて、新たにアソシエーション・スキームとその代数的融合の間に類似の結果が得られた。主結果はクリフォード理論の結果の双対になっており、誘導と制限という基本的な操作が逆転した形である。アソシエーション・スキームとその融合の表現の関係は可換である場合を除いてこれまで研究されておらず、これは新しい観点からの研究であると言うことができ、更なる研究の進展が期待される。また、なぜ双対的な命題が成り立つのかについて、きちんと説明ができていないので、これを詳しく調べることによって、アソシエーション・スキームの表現に限らない更なる一般化が得られる可能性もある。 ●P.-H.Zieschangとの共同研究である6つの関係を持つ非可換アソシエーション・スキームの研究を発展させ、浅羽泰貴との共同研究によって、新しいISGT代数(integral standard generalized table algebra)を構成した。この上に新しいアソシエーション・スキームが存在することが期待されるが、現状では何も分かっておらず、構成のための方針も見つからない。また条件を変えた場合について吉川昌慶との共同研究が進行中であり、ある程度の結果を得ている。 ●Kijung Kim、前川悠との共同研究によって特別なアソシエーション・スキームによるレス積のタウリガー代数の表現が、元のアソシエーション・スキームの隣接代数の表現とタウリガー代数の表現を用いて記述できることを示した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
表現については新たな結果が得られ順調である。しかしもう一つの研究テーマである圏については、表現に関する研究に時間をかけているため、新しい結果が得られていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまで通りにアソシエーション・スキームの表現を中心に研究を行う。現在の目標は 1.アソシエーション・スキームと強正規閉部分集合の間のクリフォード理論の精密化 2.半単純性判定定理(マシュケの定理の一般化)の精密化 である。特に半単純性判定定理については研究代表者による既存の結果を精密化し、より一般のブロック理論の基礎としたいと考えている。
|