2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540014
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 敬之 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授 (40108973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 保 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20211716)
平賀 郁 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10260605)
梅田 亨 京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00176728)
山崎 愛一 京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10283590)
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Keywords | L函数の特殊値 / 群cohomology / 保型形式 / 周期 |
Research Abstract |
研究代表者は群cohomologyを用いてL函数の特殊値の比を具体的に計算する方法について研究した。この問題はSL(2,Z)のモジュラー形式についてあざやかな手段と結果を与えた、志村の1959年の論文に起源がある。その後、cohomologyと保型形式の関係については長足の進歩があったが、次元が上がった場合にこの問題を有効に扱った論文はないようである。研究代表者はこの問題に30年以上にわたって、興味を持ち続けてきた。2002年に保型形式とcohomology類の関係を直接与える方法を発見し、それは著書に書いた。(Absolute CM-periods, AMS2003, Chapter V)。これを基にして、ヒルベルトモジュラー形式に対して、計算法を考案し、50頁程度の草稿を執筆した。実際に方法を実行するにはなお技術的困難があったが年度末に至って具体的な結果が得られるようになってきた。また前年度から続いて、雑誌論文の第一項にあげた論文の結果についても、レフェリーの注意もあって、再考した。楕円曲線についての志村-谷山予想を一般化する問題である。多くの場合に、予想は明快に定式化できるが、なお難しい場合も残っている。機会と時間があれば、考察をさらに深めたいと思っている。 池田はGross-Prasad予想を定量的に精密化し、保型形式の周期との関係をつけることに成功していたが(雑誌論文の第二項の論文)、さらに一般的な場合に同様の問題を研究した。 平賀は局所体上の半単純群の表現論、特に表現のL-packetを研究した。 梅田はCapelli等式などの不変式論の基本的問題と等質空間上の不変微分作用素について研究した。
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Research Products
(9 results)