2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540037
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
斉藤 盛彦 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (10186968)
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Keywords | コンツェビッチ予想 / ミルナー類 / 混合ホッジ加群 / 局所モノドロミー |
Research Abstract |
コンツェビッチ予想とは、代数多様体のドラーム複体に一変数形式冪級数体をテンサーした複体の微分を与えられた代数多様体上の関数を使ってひねった複体を用いることにより、その関数の消滅輪体を表そうというものであるが、それを一般の確定特異点型のホロノミック系の場合にまで拡張して証明する計画に関しては、サバ氏との度重なる議論の末に何とか論文の形にまとめることができ、現在その査読の結果を待っているところである。これは将来、コンツェビッチ氏らの理論においてかなり役立つものと期待されている。 超曲面の特性類と仮想特性類との差を表すミルナー類に関するマキシム及びシュルマンの両氏との共同研究では,これを非特異射影多様体の完全交叉部分多様体の場合に拡張するのが自然である事がわかり、その証明も混合ホッジ加群の理論を使って比較的簡単に得ることができた。これはこの分野においてある程度基本的な論文になるものと期待されている。 特異点の理論に関するディムカ氏との共同研究においては,無限遠点において従順な特異性を持つ多項式で定義された写像に付随した局所系の無限遠点におけるウェイト・フィルトレーションがモノドロミー・フィルトレーションと一致するというサバ氏の結果を,フーリエ変換や非確定特異点型の微分方程式系等を使わずに,特異点の専門家にとっても解り易い方法で証明する論文を書いた。 これに続いて,代数多様体の族に対してその局所モノドロミーのジョルダン因子の中で大きさが理論上最大値を取るものの個数を,特異点の還元により得られた正規交叉因子の重複度等を使って一定の条件下において表す公式を得た。この証明にはステンブリンク氏やズッカー氏等によって始められた幾何学的極限混合ホッジ構造の理論が本質的に使われる。ただしここでより興味あるのは、その個数が組合せ論的な情報だけでは決まらない様な例が存在する事のように思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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