2009 Fiscal Year Annual Research Report
射影多様体のカステルヌボー・マンフォード量とその周辺の話題についての研究
Project/Area Number |
21540044
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
宮崎 誓 Saga University, 理工学部, 教授 (90229831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 尚志 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20201923)
寺井 直樹 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (90259862)
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Keywords | Castelnuovo-Mumford / 極小自由分解 / Buchsbaum多様体 / Del Pezzo多様体 |
Research Abstract |
射影多様体の定義イデアルについて、極小自由分解、特に、Castelnuovo-Mumford regularityについての研究を進めました。Castelnuovo-Mumford regularityについては、Eisenbud-Goto予想など残された問題は少なくありません。しかしながら、Castblnuovo-Mumford regularityが射影多様体の基本的な不変量、つまり、次元、余次元、次数あるいは種数などと関連を持つことは近年研究が盛んに進んでいるところです。私自身の一連の研究は、Castelnuovo型のCastelnuovo-Mumford regularityの上限を制御できる式を追い求めていることでもあります。今年度は、Buchsbaum多様体を取り上げ、そのCastelnuovo型の不等式でCastelnuovo-Mumford regularityとのボーダーラインの多様体の分類についての結果を得ました。Buchsbaum多様体の次数が余次元に対して、十分に大きい場合は、ボーダーラインは最小次数の多様体の因子、ボーダーラインの一つ下はDel Pezzo多様体の因子となることを得ました。これは、以前に得た結果を大幅に改良しており、論文は投稿中です。今後の課題として、ボーダーラインの二つ下などを考えて、より一般的な予想が立てることが、少なくともBuchsbaum多様体の場合は可能であると考えられます。これは、前に研究していた射影曲線の場合との類似点が見られます。この研究結果については、2010年1月にハノイで開催された国際研究集会で発表し、関連の研究者とこの問題について議論しました。2009年1月に佐賀大学で国際研究集会を開催し、連携研究者にも講演してもらうとともに、外国人研究者と射影多様体の極小自由分解の最近の話題を議論しました。
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Research Products
(4 results)