2012 Fiscal Year Annual Research Report
射影多様体のカステルヌボー・マンフォード量とその周辺の話題についての研究
Project/Area Number |
21540044
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
宮崎 誓 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90229831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 尚志 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20201923)
寺井 直樹 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (90259862)
岡田 拓三 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (20547012)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 代数幾何学 / 可換環論 / 射影多様体 / Castelnuovo / シジジー |
Research Abstract |
射影空間での斉次多項式の零点集合である射影多様体の代数的性質と幾何学的性質の関係を中心に研究を進めています。一連の研究は射影多項式の相互関係を表すシジジーを調べるというものです。このシジジーの重要な不変量がCastelnuovo-Mumford正則量です。射影多様体の正則量と割線との関連についてGruson-Lazarsfeld-Peskineの方向で考察しました。割線を具体的に記述する方向に問題を設定して研究を進めています。今年度の主な成果は、射影空間のSegre 積上でのCastelnuovo-Mumford 正則量を研究し、ベクトル束が直線束の直和になるためのコホモロジー条件、即ち、Horrocks 判定法の拡張ができたことです。Ballico-Malaspina による正則量の巧妙な定義を用いて結果を得ることができ、論文にまとめました。 Segre積上での Buchsbaum ベクトル束についても同種の考察ができるのではないか、と考え、現在研究中です。この話題とは別に射影空間の完全交叉に含まれる平面についての研究をしました。射影空間内の点、それを含む直線(平面)、さらにそれを含む完全交叉全体、つまり古典的な意味での Fano スキームの性質を考察し、古典的な結果を整理した論文をまとめました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カステルヌボー・マンフォード正則量の応用として、セグレ積上のベクトル束が直線束の直和になるためのコホモロジー条件の記述を得た。射影多様体の正則量の上限についての問題は現在進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
ベクトル束についての正則量の応用の問題について、ブックスバウムベクトル束についても研究する。射影多様体の上限については、割線を記述する問題から取りかかる。
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