2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540048
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
小林 ゆう治 Toho University, 理学部, 教授 (70035343)
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Keywords | グレブナー基底 / 書換えシステム / 加群 / シチジー / コホモロジー / アルゴリズム |
Research Abstract |
代数系のグレブナー基底の理論を統一し,それを代数系の計算に応用することを行った. 整列順序をもった半群S=B∪{0}を考え,Bを基底とする代数F=KB上のグレブナー基底の理論を構成した.これは従来の多項式環上の理論を含む形で理論統一をしたものである.危険対の概念を導入し,書換えシステムの完備性について調べた.その際、零因子から生ずる特別な元(z-element)を考慮する必要が生ずるが,システムがグレブナー基底になるための条件は,危険対とz-elementが解消されることであるという,危険対定理を証明した.この結果は,論文にまとめ出版予定である(Groebner bases on algebras based on well-ordered semigroups, Automata, Formal Languages and Algebraic Systems, World Scientific). 代数上のグレブナー基底の理論の元に,加群上のグレブナー基底の理論を構成した.代数上のグレブナー基底と加群上のシステムを対で考え,危険対とz-elementを考慮し,危険対定理を証明する.さらに,シテジー加群の生成系を求める手法に応用し,それを加群の様々な構成問題や(コ)ホモロジーの計算に適用する.これらの結果の一部は論文1に報告したが、正式の論文は準備中である. 一般の書換えシステムの停止性問題,複雑度に関しての特徴付けが得られ,その結果の論文は準備中である.特に,Conwayの問題についての解を、論文2で与えた.
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Research Products
(3 results)