2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540048
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
小林 ゆう治 東邦大学, 理学部, 訪問教授 (70035343)
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Keywords | グレブナー基底 / 書換えシステム / シチジー / イデアル / モジュラー計算 / 複雑度 / チューリング機械 |
Research Abstract |
整列順序をもった半群S=B∪{0}を基底とする代数F=K・B上のグレブナー基底、及び、F加群上のグレブナー基底の理論を整備し、これを代数系の様々な計算に応用した. 特に、加群のシチジーの生成系が、危険対とz-elementの解消列から作られるサイクルから得られることを示し、これを、部分加群の計算、ホモロジーの計算に応用した。さらに、加群上の強順序を導入し、消去定理の一般化を行った。これらの結果を、イデアルのラディカルの計算に応用することを試み、環の表現論への応用の手掛かりを探った。これらの結果は、口頭で発表した(An essay on Groebner bases,2021年2月23日、京都産業大学)。 グレブナー基底を求める完備化アルゴリズムにおける係数の中間膨張の状況を調査し、それを解決するためのモジュラー法について考察した。この結果は口頭で発表したが(発表1)、斉次化法と共用する方法を開発し、論文にまとめる予定である。 一般の書換えシステムの複雑度に関しての特徴付けが得られた。チューリング機械を書換えシステムでシュミレーションすることで、システムの複雑度とチューリング機械の時間関数の間の関係を詳しく調べた。特に、入力列のサイズnの関数n^aおよびa^nが、ある書換えシステムの複雑度に同値になるための条件は、実数aの計算時間が比較的に短いことであることを示した。この結果は論文1にまとめ発表した(印刷中)。
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Research Products
(3 results)