2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540054
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
泉 修蔵 近畿大学, 理工学部, 研究員 (80025410)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 高階接空間 / 多様体上のテイラー展開 / 局所環のパラメーター系の超越指数 / アファイン埋め込みの超越性 |
Research Abstract |
◎今年度の初頭に、この研究の主要目的としてきた「Bos-Calvi の高階接空間」の導入と応用について、3年間かけた論文を完成した。これは Bos-Calvi が平面代数曲線に対して与えた高階接空間の構成や Taylor 展開を、高次元の解析的カテゴリーで考察するものである。しかしその一般化にとどまらず、解析数論で指数多項式などに対して知られ、Gabrielov によって Noetherian 函数まで一般化された零評価を、一般の正則関数まで最大限に一般化する結果を得た。この結果はアファイン空間への部分複素多様体の任意の埋め込みの超越性が、一般の点ではさほど高くないことを示している。◎その後、この接空間の構成に用いた正則函数芽の有限次ベクトル空間 Z の双対空間の一般的性質の研究を行っている。この双対空間は Schwarz 超函数からなるもので、その射は複雑な、いわゆる Faa di Bruno の公式で与えられ、局所解析環のカテゴリーの双対を構成する。この双対を通して、有限次ベクトル空間 Z が、解析的 Zariski 位相に関して空でない開集合において、次数付 Artin 環の変形を与えることがわかる。Roth-Walker の多変数 Wronski 行列の定理を用いると、Z の標準的な零化 PDE 系(ホロノミック系)が得られる。したがって次数付 Artin 環の次数を並べて得られる数列が Z や零化 PDE 系のどのような性質と対応しているかという問題が生まれた。◎この研究は、局所解析環、アルチン環の変形、偏微分方程式系の形式理論、超越性理論、位相線形空間論など、多彩な分野の最も初歩的な知識に依るものであり、深く、狭くという専門化の流れとは異なるところにも意義があると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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