2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540057
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大本 亨 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (20264400)
|
Keywords | 特異点 / Chern-Schwartz-MacPherson class / Hirzebruch class / Hilbert scheme / Symmetric product / 国際研究者交流 / 米国:ドイツ |
Research Abstract |
平成23年度は、以下の2点について研究を行った。 (1)特異多様体のチャーン-シュワルツ-マクファーソン類(CSM類)に関して,マクファーソンの「グラフ構成法」,ケネディの「余接束幾何とラグランジュ・サイクル」,シュワルツの「ラディアル接枠に対する障害類」など,種々の方法を用いた定式化があったが,近年,モティーフ的なアプローチからCSM類を見直す動きがある.そこで代表者は,代数多様体の相対グロタンディーク群および代数的コボルディズム群を介した新しい直接的な定式化(存在証明)を提案した(2月の研究集会「代数・解析・幾何セミナー」(鹿児島大)にて発表). (2)一般次元の準射影的非特異多様体に対して,その上の点のヒルベルト・スキームは一般に特異となるが,CSM類は意味をもつ.そのCSM類について,ヒルベルト・チャウ射が誘導する準同型像の生成母関数公式を研究した.これは対称積のホモロジー類を係数にもつ形式的べき級数がなす環(積はポントリャーギン積)における恒等式であって,(加重)オイラー数の母関数公式のチャーン類版に相当する.特にもとの多様体が3次元の場合,この母関数はマクマホン型の無限オイラー積表示をもち,さらにカラビーヤウ多様体ならば,MNOP予想のチャーン類版を与えることを示した.さらにヒルツェブルフ特性類に関する拡張も検討した.(2)は,S.キャペル(ニューヨーク市大),L.マキシム(ウィスコンシン大),J.シュアマン(ミュンスター大),與倉昭治氏(鹿児島大)との共同研究である.
|
Research Products
(4 results)