2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540058
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
足立 二郎 北海道大学, 大学院・理学研究院, 非常勤講師 (20374184)
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Keywords | 接触構造 / 円形ハンドル / 円形手術 |
Research Abstract |
研究計画2年目である今年度は,研究計画の中でも特に接触トポロジーの部分の研究に力を注ぎ,結果を得ました.この研究計画の特徴は,接触構造の研究に高次や高次元を含む新たな視点を持ち込むことにあります.それにより,これまであまり注目されてこなかったエンゲル構造の位相幾何学的研究に新たな展開をもたらすことも一つの目標です.しかし,その視点は現在活発に発展を続けている接触トポロジーにおいても意味を持つものと期待できます.その意味で,今年度はまず接触構造とシンプレクティック構造の研究に力を注ぎました. 大まかには今年度に得られた結果は次の2方向に分かれます. まず,3次元多様体上の接触構造の研究です.まず昨年度後半に得られた結果をさらに詳細に調べ,論文にまとめました.主な結果は,3次元の接触円形手術を定義し,それにより全ての3次元有効閉多様体上の全ての接触構造が構成できるという物です.この証明のためにLutz捻りという物を接触円形手術の視点から述べることが必要でしたが,さらに,Giroux捻りという概念を接触円形手術の視点から述べることが出来ることを得ました. 次に,一般の次元でシンプレクティック円形ハンドルを構成し,接触円形手術を定義しました.ここで定義される接触円形手術は,上の3次元接触円形手術の拡張になっています. この研究計画遂行ための土台がある程度出来上がってきたと感じています.
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Research Products
(6 results)