2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540059
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
古畑 仁 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (80282036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
昆 万佑子 信州大学, 教育学部, 助教 (70507186)
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Keywords | 統計多様体 / 部分多様体 / ヘッセ多様体 / 超曲面 / 複素空間形 / CR部分多様体 |
Research Abstract |
1.定曲率空間内の統計部分多様体論の構築.まず,ヘッセ断面曲率が消えるヘッセ多様体の中で標準的と主張できうる空間を定めた.統計部分多様体の概念を整備しつつ,その中の部分多様体,とくにヘッセ・アインシュタイン超曲面の研究を行った.上記外在空間は,正の実数全体からなる集合の直積というモデルをもつ.その原点を中心とする超球面は,ヘッセ断面曲率が負のヘッセ多様体になり,さらに強い意味でのヘッセ・アインシュタイン的であることがわかる.3次元以上の場合は,逆にこの性質で原点を中心とする超球面を局所的に特徴づけられることがわかった.この超球面として実現される統計多様体は,有限個のサンプル空間上の正の確率密度関数全体のなす空間に自然に定まる統計構造(フィッシャー計量および指数型接続)を入れたものと理解でき,基本的であると同時に応用上重要な役割は果たすことが期待できる.なお,強い意味でのヘッセ・アインシュタイン的という概念は本研究で新たに考察された. 2.複素統計多様体およびその中の部分多様体論の展開.昆(研究分担者)は,リーマン部分多様体論として,複素空間形の実超曲面の研究を拡張しつぎの成果を得た.正則断面曲率が消えない複素空間形のCR部分多様体について,法接続が準平坦であるとき.第二基本形式が準平行であるものは存在しないことを示した.さらに,第二基本形式がリカレントであるものは存在しないことを示し,第二基本形式が擬平行であるものを分類した.
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Research Products
(6 results)