2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540080
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
坂根 由昌 大阪大学, 名誉教授 (00089872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田丸 博士 広島大学, 理学研究科, 准教授 (50306982)
山田 拓身 島根大学, 総合理工学部, 講師 (40403117)
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Keywords | 等質アインシュタイン多様体 / 一般化された旗多様体 / リー群上の左不変計量のなす空間 / 非コンパクト型対称空間 / 余次元1の作用 / 擬ケーラー多様体 / リッチ形式 / 擬ケーラー・アインシュタイン計量 |
Research Abstract |
等質アインシュタイン多様体の研究に関して本年度は以下の研究を行なった。 1、 研究代表者坂根由昌は、リッチテンソルが正の不変なアインシュタイン計量の研究を、ArvanitoyeorgosおよびChrysikosと共同で行った。一般化された旗多様体上の不変なアインシュタイン計量の研究を継続した。等方部分群により接空間が4つの既約成分に分解される場合の内で、等質空間SO(2n)/(U(p)×U(n-p))、Sp(n)/(U(P)×U(n-p))についての研究を押しすすめ、これらの空間のすべての不変なアインシュタイン計量を完全に決定することができた。また、例外群G2の旗多様体上の不変なアインシュタイン計量も完全に決定することができた。 2、 研究分担者田丸博士は、リー群上の不変なアインシュタイン計量する研究と関連して、橋永貴弘氏と共同で,リー群上の左不変計量の成す空間についての研究を進めた。左不変計量と対応する部分多様体という概念を定式化し、いくつかの場合には、左不変計量の性質を部分多様体の性質で特徴付けることに成功した。さらに、Berndt氏と共同で、非コンパクト型対称空間への余次元1の作用の研究を行った。このような作用を構成する方法がこれまで4種類知られていたが、今年度は、任意の余次元1の作用はこれら4種類のどれかで構成できるという分類結果を得た。 3、 研究分担者山田拓身は、一般のコンパクト擬ケーラー多様隊において、リッチ形式とリッチ曲率が計量の指数に関する定数倍を除いてケーラー多様体と同様の関係が成り立つことを示した。これにより、擬ケーラー多様体において、擬ケーラー・アインシュタイン計量の存在は、不定値型のモンジュ・アンペール方程式を解けばよい事がわかった。
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