2011 Fiscal Year Annual Research Report
DNA結び目への応用を目指す結び目の局所変形の研究
Project/Area Number |
21540092
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
金信 泰造 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00152819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 明夫 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00112524)
森内 博正 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 特任助教 (20453128)
田山 育男 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 研究所員 (00382036)
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Keywords | 結び目 / 絡み目 / バンド手術 / DNA部位特異組み換え / SH(3)移動 / デルタ移動 / ガンマゼロ移動 / ジョーンズ多項式 |
Research Abstract |
バンド手術は結び目にバンドを張ることにより行われる結び目の局所変形である.主にバンド手術に関連する研究を行った. (1)2成分の向きの付いた絡み目がバンド自明可能とは,1回の向きの付いたバンド手術によって自明な結び目に変形できるときをいう.与えられた2成分絡み目がバンド自明可能かどうかという問題を考えた.その結果,9交点までの素な絡み目についてバンド自明可能かどうかを決定することができた.そのために,符号数,ジョーンズ多項式,Q多項式,アルフ不変量を用いた.バンド自明可能絡み目の4次元種数は0なので,9交点の素な絡み目の4次元種数についても調べた。さらに,2n+1交点の2本橋結び目が(2,2n)型トーラス絡み目からバンド手術で得られるかという問題についても若干の進展をみた.この問題はDNAの部位特異組み換えの研究からもたらされた問題である. (2)バンド手術と,SH(3)移動,デルタ移動,ガンマゼロ移動など他の結び目の局所変形との関係を調べた特に,SH(3)移動は結び目解消操作なので,SH(3)結び目解消数が定義されるが,9交点までの結び目についてその値を決定することができた.また,デルタ移動も結び目解消操作でデルタ結び目解消数が定義されるが,その値はSH(3)結び目解消数以上である.このことを使って,あらたにデルタ結び目解消数を決定できた結び目の例を与えた.
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