2009 Fiscal Year Annual Research Report
対称空間内の部分多様体の無限次元幾何および複素化を利用した研究
Project/Area Number |
21540095
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小池 直之 Tokyo University of Science, 理学部, 准教授 (00281410)
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Keywords | 幾何学 |
Research Abstract |
Xiaobo LiuとChuu-Lian Terng (Duke Mathematical Journal, vol.147 (2009) 157-179)は、ユークリッド空間および球面内の等径部分多様体を初期データにもつ平均曲率流の崩壊について研究しました。本年度の第1の研究成果は、コンパクト型対称空間内の等焦部分多様体を初期データにもつ平均曲率流の崩壊についてLiu-Terngの結果に類似した結果を得たことです。その調査方法は、次の通りです。ある無限次元ヒルベルト空間からそのコンパクト型対称空間へのあるリーマン沈め込みを考え、そのリーマン沈め込みによるその等焦部分多様体のリフトを考えます。そのリフトを初期データにもつ平均曲率流(これは存在する)の崩壊について調べ、その調べた結果を利用して、元の等焦部分多様体を初期データにもつ平均曲率流の崩壊に関する結果を得るという方法です。 本年度の第2の研究成果は、非コンパクト型対称空間内のプロパー複素等焦部分多様体を初期データにもつ平均曲率流の崩壊について、Liu-Terngの結果に類似した結果を得たことです。その調査方法は、次の通りです。ある無限次元擬ヒルベルト空間からその非コンパクト型対称空間へのある擬リーマン沈め込みを考え、その擬リーマン沈め込みによるそのプロパー複素等焦部分多様体のリフトを考えます。まず、そのリフトを初期データにもつ平均曲率流(これは存在する)の崩壊について調べ、次に、その調べた結果を利用して、元のプロパー複素等焦部分多様体を初期データにもつ平均曲率流の崩壊に関する結果を得るという方法です。 本年度の第3の研究成果は、Hermann型作用の主軌道の部分多様体幾何的特徴づけを、ある条件下で、完成させたことです。
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